TBS「ひるおび」視聴者から不信感...辺野古沖の船転覆事故、大谷翔平とWBC、ガソリン急騰の話題で

   TBS系の情報番組「ひるおび」が、立て続けに視聴者の不信を買った。

  • TBS社屋
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  • TBS「ひるおび」のX(@hiruobi_tbs)より
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WBCの話題、敗退した途端に完全沈黙

   2026年3月17日放送では、辺野古沖の船転覆事故を報じた際の構成が物議を醸した。京都・同志社国際高校の生徒18人らが乗る船2隻が転覆し、船長と高校2年生の女子生徒が犠牲になったこの事故。番組では旅客登録の不備や「平和丸」の構造的問題を伝えつつも、亡き船長の「人柄」を称える証言を相次いで取り上げた。

   出航の最終判断が船長に委ねられていたと報じられている以上、安全管理の実態や過去の航行履歴への検証こそ求められていた。運航団体・ヘリ基地反対協議会の謝罪会見でも、旅客登録をしなかった理由の説明は曖昧なままだった。高齢メンバーがジャージやポロシャツ姿で腕を組みながら登場した「見栄え」も批判に拍車をかけたが、番組が団体側に厳しく切り込む場面はなかった。

   3月16日放送では別の問題もあった。侍ジャパンがWBC準々決勝でベネズエラに敗れた翌日、番組は3時間半にわたって敗退を1秒も取り上げなかった。それまで大谷翔平を連呼し、試合のない日でも特集を組んでいた番組が、敗退した途端に完全沈黙。その一方で、桜の開花時期の予測や上野・さくらフェスタの話題には尺を割き、スタジオでは「サウンドロゴ」をテーマにしたカラオケ大会を催していた。盛り上げるときは徹底的に、冷めるときは一瞬という極端な温度差が、視聴者の不信を深めた。

   3月23日放送ではガソリン急騰を報じる場面では、レギュラーコメンテーターの立川志らくさんが「メディアは徹底的にウワッと煽ってくる」と指摘した。恵俊彰さんが「煽ってないですよ、平等にやってる」と苦笑交じりに反論。すると、志らくさんは「じゃあはっきり言います、煽ってます」と返した。この時のスタジオはあくまでも和やかな雰囲気で笑いが起きたが、いわば「身内」のコメンテーターに指摘されてしまったかたちだ。

   一方、3月28日公開のYouTubeチャンネル「街録ch~あなたの人生、教えて下さい~」では、「news23」のディレクターも務めた小林拓馬氏が登場し、「現場で作っているディレクターの9割が、トランプは悪い奴という前提でニュースを作っている」「なんでトランプなんか支持してるの、バカじゃないのというセリフが現場でばんばん出ていた」などと話していた。その根本的な原因として小林氏が指摘したのが、「アメリカに実際に取材に行かず、見ているイメージだけでVTRを作っている」という現場の実態だろう。偏向報道への疑念は今や、外部からではなく内側からも噴き出している。

(川瀬孝雄)

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