全国の保険医協会・保険医会で構成される全国保険医団体連合会(保団連)が2026年4月7日、高額療養費の見直しを含む26年度予算が成立したことについて、「患者団体の訴えにも一切、聞く耳を持たない高市政権に満身の怒りを持って抗議します」としてXで声明を発表した。「セーフティネットは『機能強化』どころか『弱体化』」高額療養費制度の自己負担額は、26年8月からと27年8月からの2段階に分けて引き上げられる。現行よりも所得区分を細分化した上で、26年8月は全区分で4から7%程度、27年8月には12の所得区分に応じて最大38%引き上げられる。また、年間上限が新設される。保団連はXで、「引き上げによる受診抑制の影響を軽視し、患者団体の訴えにも一切、聞く耳を持たない高市政権に満身の怒りを持って抗議します」といかりをあらわにしながら、高額療養費制度の見直しの白紙撤回を求める声明文を投稿した。声明文では、「新設される『年間上限』の対象者は50万人と一部」に留まること、「負担増となる制度利用者(年1~3回の制度利用者)は最大で660万人と、全利用者(823万人※外来特例除く)の約8割」であることなどを指摘。今回の制度見直しは、制度の持続可能性の確保と、低所得者層へのセーフティネット機能の強化が目的だと説明されているが、「厚労省の財政試算では給付削減額2990億円に対し、給付増額は540億円にとどまります。削減額が増額分より約5.5倍も多く、セーフティネットは『機能強化』どころか『弱体化』します」と主張した。また、患者団体も引き上げに賛成していないことのほか、3月6日の衆院予算委員会で上野賢一郎厚労相が、限度額引き上げに伴う保険料軽減効果について、「加入者1人当たり約1400円」と答弁したことにも触れた。「月にすると約117円と保険料軽減効果もわずかです。わずかな保険料と引き換えに、患者の命・健康が犠牲になることは、到底容認することはできません」と訴えた。
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