ムニール元帥という聞き慣れない人物の名前が2026年4月9日放送の「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)で飛び出した。パキスタンの陸軍幹部で、アメリカとイランの停戦合意に至った舞台裏に、仲介者の存在があると言われており、それがパキスタンのシャリフ首相と、このムニール元帥だという。4月8日に米トランプ大統領が自身のSNSに停戦を発表した際にも、この2人の名前があがっていた。「トランプ大統領にノーベル平和賞を」と呼び掛けるではなぜ、このムニール陸軍元帥が注目されるのか。2025年のインド・パキスタンの衝突は米国の仲介で停戦に合意したと発表されたが、このときパキスタンのムニール氏はトランプ大統領の仲介の労に感謝してノーベル平和賞への推薦を呼びかけた。その返礼として昨年6月に、ムニール氏はアメリカに招待された。元帥はトランプ大統領のお気に入りだという。アメリカとイランに駐在経験のある共同通信社客員論説委員の杉田弘毅さんは「ムニールさんはトランプさんをいい気持ちにさせることが得意な人であることは間違いない。パキスタンの軍はイランの革命防衛隊との関係が深い。ムニール氏は革命防衛隊にきちんとアメリカの意向を伝え、革命防衛隊側の意向もアメリカにわかるように伝えることが出来る。言うなれば2つの全く違う言語を話す当事者間の通訳という形でムニール氏が役割を果たしたということだろう」と解説した。仲介のアピールで、対立するインドをけん制?パキスタンが仲介役になった背景を問われたジャーナリストの柳澤秀夫さんは「世界に存在感を示したいという思惑は、パキスタンにあると思う。長年いろいろな問題を抱えている隣国インドはグローバルサウスの雄と言われているが、これに対抗してパキスタンもなにがしか自分の存在感を示すいいタイミングととらえているのではないか。ドラマにたとえるならアメリカとイランに対して『この脚本でどうでしょう。これで進むんじゃないですか』と持ちかけた。パキスタンが今回の仲介の労をとっていることで存在感がアピールできれば、インドに対しても優位に立てるのではないかと、そろばん勘定をはじいているような気がする」と話した。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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