「コールは苦手」なので...
コールなどで声を上げる参加者ばかりではない。国会議事堂に隣接する国会前庭では、椅子やビニールシートを設置して静かに平和を願う人の姿も目立った。参加者に話を聞いた。
「高市政権 迷惑で不必要」と書かれたボードを脇に置き、ビールを片手に1人で座りながら参加していた会社員の40代男性は「イランに先に攻撃を仕掛けたのはアメリカとイスラエルです。高市首相はこの2つの国に武力行使を止めるように働きかけなければいけない立場なのに、その姿勢が見られていませんよね」と参加理由を説明する。
また、この独特な参加の仕方については、「デモってやっぱり怖いイメージがあったんですよね。ただ、Xで今回の自分のようなスタイルで参加している人がいることを見かけ、『楽しみながら参加していいんだ』ということを知って、自分も同じような形で声を上げようと思いました」と語った。
「すみっ個で頭数連合 東京支部」と書かれたのぼりを持った40代女性は「コールは苦手なんですよね。ただ、デモの参加者の頭数になればと思って。若い人に『こういう参加の仕方もあるんだな』ということが伝われば嬉しいです」と言う。「2月の衆議院選挙ではそんなに憲法の話はしていなかったじゃないですか。なのに、後出しじゃんけんみたいに、改憲を推し進めようとする姿勢に違和感を覚えました」と不満を口にした。
また、「ティーパーティー」を楽しむ人たちもいた。シートを広げ、ティーカップに注がれたお茶やお菓子を広げていた20代女性は「『デモが実施されている近くでピクニックをしよう』という取り組みを見かけたので、それでこういった形で参加しました。デモってずっと立ったり叫んだりしているイメージがありますが、こういう関わり方もありなんだなって知りました」と話した。
同じく、アフタヌーンティースタンドを設置するなど、お茶を嗜んでいた30代女性は「私はロリータファッションが好きなんですけど、こういった布の多い服装って平和じゃないと着られないじゃないですか。自分の好きなことができなくなるのは嫌なので、今回参加しました」と口にした。
音楽やビートに乗せてコールを叫ぶ人がいる一方で、ピクニック感覚でライトに自分の考えを政府にぶつける人も少なくない。デモの多様性は回を重ねるごとに高まっており、参加のハードルは下がっているようだ。
(望月悠木)