経済制裁中でも「サハリン2」にエネルギー調達を頼る日本
こうした八方塞がりの状況下で注目を集めたのが、ロシア産の原油調達だ。
2026年5月4日、サハリン2で生産された原油を積んだタンカーが、愛媛県今治市の菊間港沖に到着した。
報道によれば、太陽石油が同原油を購入し、愛媛県内の製油所向けに受け入れる予定とされる。
ウクライナ侵攻以降、ロシア産のエネルギーは欧米の経済制裁の対象となっているが、サハリン2は除外されてきた。
とくに資源の安定供給という意味で、日本にとってエネルギーの命綱ともなっている。
サハリン2は原油だけでなく、液化天然ガス(LNG)の重要な供給源でもある。
2025年に同プロジェクトから輸出されたLNGの58%は日本向けだったと報じられており、日本がなおサハリン2を重視している構図が浮かび上がる。
欧米諸国がロシア産エネルギーからの脱却を進めるなか、ロシア政府によるサハリン2事業の事実上の国有化というリスクを抱え、欧米から冷ややかな視線を向けられながらも、日本は完全撤退を選ばなかったのである。