じわりと増えてくるハンタウイルスの感染者。潜伏期間が極めて長い上、発症すると急激に重篤化するやっかいな感染症だ。2026年5月13日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、コメンテーターの玉川徹さんが治療を行う際に「先手をうってすぐにECMO(体外式膜型人工肺)を使えば」命を救えるのではないかとの見解を述べた。「ハンタウイルスは潜伏期間が数日から6週間と幅広い」番組では、米人医師、コーンフェルドさんの証言を伝えた。同医師は旅行のため問題のクルーズ船に乗船、4月末ごろに船内で体調不良者が徐々に増加、さらに船医も体調を崩したために急遽体調不良の乗客への対応を余儀なくされたという。1人の体調不良者が出たあと半日から1日の間に複数人の体調が悪化した。当初は深刻な状態に見えなかったが、またたく間に重篤化していった、とコーンフェルド医師は語る。11日にすべての乗客が下船、フランスでは新たに乗客の女性が検査で陽性反応が出たと発表。またスペインでも1人の新たな患者がみつかった。これでクルーズ船の乗客でハンタウイルスへの感染が確認されたのはあわせて10人となった。なぜいまだに新たな感染者が見つかるのか。北海道大学遺伝子病制御研究所准教授の吉松組子さんは「ハンタウイルスは潜伏期間が数日から6週間と幅広く、検査しても見つけづらいため。潜伏期間を考慮し隔離したうえでしばらく経過観察をするのが望ましい」と話す。先手をうってすぐにECMOを使っては玉川徹さんは「ハンタウイルスの感染症が多いニューメキシコ州での取材記事を読んだが、ハンタウイルスの場合、発症するといきなり肺に体液がたまるそうだ。すぐ呼吸困難になるので、ハンタウイルスだとわかったらPCR検査の途中でも(心臓・肺の機能を補助する)ECMOを使うようだ。これから(感染者が)出るにしても、先手をうってすぐにECMOを使う方向で救える」のではないかと話した。潜伏期間がかなり長い。まだまだ気は抜けない。(ジャーナリスト 佐藤太郎)