藤井貴彦アナ「勇気をもって後戻りしてください」闇バイト予備軍に訴え 「栃木強盗殺人」16歳4人ら逮捕めぐり

   「決して遅くありません、勇気をもって後戻りしてください」。メインキャスターの藤井貴彦さんが2026年5月19日放送の「news zero」(日本テレビ系)で「闇バイト」予備軍の若者に呼びかけた。

   番組は栃木県上三川町の強盗殺人事件で20代の夫婦と16歳の高校生4人が逮捕された事件を取り上げたが、実行役とみられる16歳の少年の一人からは「後悔している」といった供述も得られているという。一縷の望みを託した呼びかけだった。

  • 16歳少年の一人からは「後悔している」という供述もあるという(画像はイメージ)
    16歳少年の一人からは「後悔している」という供述もあるという(画像はイメージ)
  • 16歳少年の一人からは「後悔している」という供述もあるという(画像はイメージ)
    16歳少年の一人からは「後悔している」という供述もあるという(画像はイメージ)
  • 16歳少年の一人からは「後悔している」という供述もあるという(画像はイメージ)
  • 16歳少年の一人からは「後悔している」という供述もあるという(画像はイメージ)

鑑別所少年たちの調査で見られた「同調圧力と興奮状態」

   殺害された女性には20カ所以上の傷があり何度も殴られたり刺されたりした跡が残っていて残虐性も際立っている。警察はトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による事件とみて捜査を進めている。

   特別解説委員の小栗泉さんは昨年の警察庁の調べを紹介、トクリュウによる「強盗」の約4割が少年であり、末端の実行役として使い捨てにされている実態が浮かび上がると説明した。

   藤井さんは「16歳の少年といえばまだあどけなさも残っているだろうに、なぜここまで残忍な犯行に至るのか」と嘆く。小栗さんは、全国の少年鑑別所で多くの少年を心理分析した東京未来大学教授の出口保行さんの話を紹介した。出口さんの分析によると「ここまで残忍になってしまう背景に、同調圧力と興奮状態が挙げられる。16歳の少年の場合、集団で暴力行為を行う時にエスカレートしやすい傾向が顕著に認められる。未成年で刺激に対する耐性ができていないためで、犯行場面になると極度の興奮状態に陥り、抑制がきかなくなることも多い。やらなければ自分がやられると恐怖を感じて凶悪な犯行に及ぶことも考えられる」という。

「安全な仕事だ、未成年だから守られるという言葉を信じてはいけません」

   凶悪な行為の前に思いとどまるすべはないのか。出口さんによると、犯罪や非行の素人化が進み、若くて経験が少ないため「やばかったら手を引ける」と勘違いしている子どもが多く、高額バイトという言葉に心をひかれて犯行に至ってしまうという。トクリュウや闇バイトに一度手を染めたら「二度と手を引けないもの」と伝えることが大切だというのだ。

   出口さんのコメントを聞いて藤井さんは「安全な仕事だ、未成年だから守られるという言葉を信じてはいけません。その反対です。人生は壊れ、起こしたことへの責任から逃れることはできません。ただ、人の財産を奪う直前まで、人を殺める直前まで、後戻りする道は残されています」と訴えかけた。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

姉妹サイト