共産党の吉良佳子参院議員が2026年5月21日に開かれた参院文教科学委員会で、3月16日に起きた沖縄県・辺野古沖の転覆事故で同志社国際高校(京都府)2年の武石知華さん(17)が亡くなった事故をめぐり「平和教育を萎縮させてはならない」と訴えた。田村智子共産党委員長は5月17日に謝罪この事故では、同志社国際高校の生徒18人と乗組員を乗せた船2隻が転覆し、武石さんと船長の男性が死亡した。事故を起こした船を運航した「ヘリ基地反対協議会」の構成団体である共産党の田村智子委員長は5月17日、那覇市内での党演説会で本件に言及。「修学旅行の高校生を船に乗せたこと自体が重大な誤りだった」とした上で、「船を運航するヘリ基地反対協議会の構成団体である日本共産党として、私からも心からおわびします」と謝罪していた。子どもたちの命「あらゆる教育活動において最優先にすべき」吉良氏は21日の文教科学委員会で、事故に関する現地調査を踏まえた報告を受け、学校側の対応について「安全配慮義務を果たしていないと言わざるを得ない」との見解を示した。吉良氏は、松本洋平文部科学相に向け、「子どもたちの命を守るということは、あらゆる教育活動において最優先にすべきことだと思うが」と話した。これに松本氏は「ご指摘のとおり、学校管理下において未来ある子どもたちの生命が脅かされるようなことは決してあってはならないこと」とし、「学校安全の取り組みを徹底してく必要がある」と応じた。吉良氏は「学校において安全に教育を受ける権利の保障は、あれこれの課題と横並びではない。最優先事項だ」と主張した。「平和学習は大事なことで、引き続き大いに推進していくべき」さらに、吉良氏は平和教育に関して「修学旅行等における平和学習や戦争遺跡資料館の見学などは、戦争の悲惨さと平和の尊さを学び、2度と同じ過ちを繰り返さない社会を築くために長年積み重ねられてきた教育実践」だとした。そうした上で、「フィールドワークや当事者の聞き取りを含む平和学習は大事なことで、引き続き大いに推進していくべきことだと思うが」と問いかけた。松本氏は、「学校教育において、平和で民主的な社会や国際協調、国際平和の実現に努めることが大切であることを教えるのは極めて重要」との認識を示した上で、「その際、多様な見方や考え方のできる事柄や、現実の利害などの対立のある事柄などを取り上げる場合には、特定の見方や偏った取り扱いにより、生徒の主体的な考えや判断を妨げないように留意することが必要」と説明した。平和教育「政治が介入することは現に慎むべきだ」さらに、吉良氏は「文科省は4月7日の通知で、平和学習などの教育活動をするにあたって、教育基本法第14条第2項を示して、『特定の見方や考え方に偏った取り扱いがないよう』ということを強調している」と説明。「もちろん、私たち日本共産党も偏向教育、一切の特定の党派的な主張を、学校教育へ持ち込むことに反対する立場だ」とした。その上で、「同時に、政府の側が過度に政治的中立を強調するなど、政治的な介入をして、現場の政治教育や平和教育を萎縮させてはならない」と語調を強めた。松本氏に対し、「偏向教育を排除することと合わせて、各学校現場の平和教育や政治教育を萎縮させないようにすること。細々と現場を縛るような教育内容に、政治が介入しない、国家が介入しないということ(が必要)。政治が介入することは現に慎むべきだと思うが」と問いかけた。松本氏は「各学校においては、学校設置者の適切な管理のもと、政治的中立性を確保した上で、創意工夫を生かした取り組みを行うことが重要であると考える」と応じている。
記事に戻る