「あのちゃんねる」打ち切りはなぜ起こった? 異例の事態に発展したのは企画の作り方が原因なのか

企画の作り方で決定的に異なる点が

   あのさん自身も今回が初めてではない。25年6月5日放送の『ぽかぽか』(フジテレビ系)で「嫌だったのはベッキーさん」と口にし、「山里さんはうるさい。僕は1言っても100くらい返してきて、それがストレス」とたたみかけていた。

   こうした実名告白は、一発屋芸人の全盛期の年収額などと同様、テレビだけでなくネットニュースがとりあげることもあいまって、「実名告白」はバラエティの基本文法になっていった。

   ではなぜ今回だけが、番組終了という異例の事態に発展したのか。それは、企画の作り方に原因があった。ほかの「嫌いだった」発言が笑い話や業界内の武勇伝の中で飛び出たのとは決定的に異なる点がある。

   問題の場面はサッカーゲームの一環で、味方が放つセンタリングを受けながら質問に答えてゴールを決めるという形式。トップバッターのあのさんに、オズワルド・伊藤俊介さんがセンタリングを上げながら「ベッキーの次に嫌いな芸能人は?」と問いかけた。これに対し、鈴木紗理奈さんの名前をあげてボールを蹴り込もうとしていた。

   平場のトークで名前が出るより、ゴールの瞬間に絶叫とともに実名が飛び出す構造は視聴者へのインパクトが段違いだ。それだけに鈴木さんが受けたショックも大きかったといえる。

   実名告白ブームは今後どうなるか。なくならないだろうか。でもそれが、いつかまた誰かの足元をすくうことになるのだろうか......。

(川瀬孝雄)

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