2026年6月8日に開かれた中国と北朝鮮の首脳会談の後、習近平国家主席が「血で築かれた中朝の伝統的な友好関係は両国民の貴重な共有財産」と話したことをうけ、6月11日放送の「プライムニュース」(BSフジ)は「血の同盟」再起動というテーマを掲げた。
朝鮮戦争で中国は義勇軍として参戦
「血で築かれた」とは穏やかではない表現だが、伝統的な友好関係とはどういうものなのか。笹川平和財団上席フェローの小原凡司さんは「相手が攻められた時、戦争に巻き込まれた時に自らも一緒に戦って血を流す関係という意味だ。朝鮮戦争の時も中国は義勇軍として半島に入ってアメリカ軍と戦った。そこから血の同盟という言い方が言われるようになった。これからも中国は北朝鮮の守護者であることには変わりないということを示したかったのではないか」と解説した。
この血の同盟に基づくホコ先は日本なのか。習近平国家主席は北朝鮮の機関誌「労働新聞」に「軍国主義の復活をたくらみ地域の安全と安定に害を及ぼす全ての野望と策動に反対しなければならない」と日本を念頭にしたと見られる批判を寄稿している。
小原さんは「北朝鮮に対してここ(対日批判)だけは支持しなさいよ、ということだと思う。北朝鮮もこのような報道をしていることは、(中国を)支持しますよということだろう」と話す。
「左警戒右見張」とは
そういったなかで日本はどうするべきか。海上自衛隊などで情報分析を担当したセキュリジェンス編集長の吉永ケンジさんは海上自衛隊の教訓「左警戒右見張」という言葉を持ち出し、「船乗りの人たちは左に敵がいる、戦闘がある、となるとこっちを一所懸命警戒する。だけど、きちんと右も見ておかないと味方同士でぶつかったりするということから、どんな状況でも必ず主翼だけじゃなくてもう片方もアンテナを立てておかないといけない。現状で中国、北朝鮮、アメリカとそれぞれ様々な要因があるのでそれぞれのところを見ておく必要がある」と話した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)