「犬と比較しても数十倍の嗅覚を持っている」
宇都宮市で川を泳いだクマがブロック塀を上り、いとも簡単に金網のフェンスを乗り越えた映像を見た人も多いだろう。大井さんは「垂直な木でも爪がかかればスイスイと登っていく。クマの嗅覚は哺乳類の中でも特に発達していると考えられる。犬と比較しても数十倍の嗅覚を持っていると考えられる」と話した。驚異的な身体能力を有していると強調する。
これらの能力が特に研ぎ澄まされるのが交尾期の今だという。大井さんは「メスを探すために鋭い嗅覚、聴覚そういった感覚をフルに研ぎ澄まして身体能力も十分使いながら活動している。クマの行動や生態の研究はまだ十分ではない。クマは市街地という彼らにとって新しい環境に入り込んで、新しい経験をするなかで行動を変化させ、予想もつかないことをする可能性がある」と警戒を呼びかける。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)