家計の味方といわれる鶏肉の値段に異変が生じている。2026年6月16日放送の「ひるおび」(TBS系)はなぜ鶏肉が高騰しているのか、その背景を探った。
「ブラジル産に切り替えたところが、鳥インフルエンザが発生」
番組は、24年6月で鶏のもも肉全国平均小売価格131円(100グラム)が26年5月には154円と過去最高値をつけた農水省の調査を紹介した。あるインターネット調査によると、鶏肉について魅力的と思うことは、「価格が安い」(58%)という回答が1位だったが、この安いはずの鶏肉がどんどん上がっているという。
日本獣医生命科学大学教授の太田能之さんは「もともとはウクライナ問題につながっている。ウクライナはヨーロッパでエサの原料に使う麦の生産地だが、豚などの肉の供給源だった。豚肉、牛肉の高騰と相まって鶏肉へ需要が傾き、ブラジル産に切り替えたところがブラジルで鳥インフルエンザが発生してしまった」と解説した。
世界的に鶏肉への需要が増えている
6月2日の会見で鈴木憲和農水相は「物価高を背景とする消費者の節約志向で牛肉や豚肉から需要が(鶏肉に)シフトしている」と述べた。生産側からみると、円安に加え、物流費、包装資材価格の高騰、トウモロコシ・大豆などのエサの輸入原料価格が上がったことなどが要因に考えられる。輸入・卸売りの面からは外国産の輸入が減ったことと、牛・豚など外国産肉が高くなっており、世界的に鶏肉への需要が増え、価格が高くなっているという。
太田さんは「大前提として主要輸入先のブラジル・タイ産鶏肉の供給が減ったことが大きい」と指摘した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)