食料品は1%でも外食10%のままなら飲食店は大ピンチ それでも高市首相は消費税減税にこだわり続ける

現場に押し付けられるコストと「食のディストピア」

   インボイス制度の導入によって、すでに小規模事業者の経理実務は大混乱に陥り、実質的な増税を強いられたばかりだ。

   間髪入れずに期間限定となる消費減税が持ち込まれれば、レジシステムの設定変更にとどまらず、メニューの改定、値札の付け替え、持ち帰りと店内飲食の価格戦略の練り直しなど、膨大な実務負担が現場の事業者にのしかかる。

   そのコストは、体力のない中小の事業者にはまかないきれず、まわりまわって本体価格へ上乗せせざるを得なくなる公算が大きい。

   この理不尽極まりない逆風に耐えられるのは、テイクアウトへの転換や最新システムの導入が容易な、資本力のある大手チェーンくらいだろう。

   となれば、街を彩っていた多様な個人飲食店は淘汰され、どこを見渡しても同じ看板のチェーン店しか残らない。

   日本の豊かな食文化が失われ、画一的な景色が広がる──そんな「食のディストピア」が現実のものになろうとしているのだ。

   高市早苗首相は、ことあるたびに「強い経済」を訴えている。

   だが、政治のパフォーマンスのために現場に過剰な負担を強いて、街の多様性を切り捨てるような施策が、本当に日本に「強い経済」を呼ぶことになるのだろうか。

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