BGM付き「プロモーション風」動画が大ヒンシュク
そして、さらに火に油を注ぐ形となったのは、首相官邸の公式SNSが発信した被災地視察の動画だった。約2分の長さの動画には、高市首相が防災服姿で颯爽とヘリに乗り込む様子や被災者と握手を交わす場面などが収められ、ほぼ全編にわたってBGMが流されていた。
動画の終盤には、避難所となっている教室の扉を少しだけ開け「お体だけ大事になさってくださいね」と5秒程度、声をかける場面も。最後は「全部が全部ありがたかったです」と話す被災者の声を聞く首相のカットで締めくくられている。
この動画が公開されると、否定的なコメントが殺到した。「災害対応にBGMをつけてプロモーションビデオみたいに発信する必要あったか?」「最初から最後まで総理が主役のPV」などの声が相次ぎ、炎上状態となっている。
九州大の南野森教授は自身のXで「高市首相の本日の被災者との面会は、首相の評価を下げるだけではないかと思います」と指摘。「こんな時に、心地良い意見や感謝の言葉しか聞かないような首相は、辛い思いをしている人々、怒っている人々、悲しんでいる人々、そしてそういう人々に連帯しようとする国民からの信頼を得られないように思います」との見解を示した。
発生から1週間が過ぎた熊本地震では、4日夕方の時点で死者は38人。うち熱中症による災害関連死の疑いが1人。いまだに7500人余りが避難所での生活を余儀なくされており、車中泊の人数は把握できていない。八代市や宇城市を中心に断水が続いており、今後も猛暑が続く懸念がある。