北朝鮮でスマホ700万台、電子マネーも乱立 便利さの裏で強まる国家監視

電力の安定供給とデータセンターの整備が課題

   ハイテク化をさらに進める上で、大きな壁になるのが電力だ。ウィリアムズ氏によると、現在の平壌は、国営メディアだけでなく観光客の映像でも、夜間に広い範囲が照明で明るく照らされている。「ここ数年、観光客は停電に言及しない」とも述べた。

   一方、農村部では電力供給が極めて不安定で、中国国境から見える村では、屋根に設置した小型の太陽光パネルで車用バッテリーを充電し、夜に数個の照明をつける程度の地域がある。

   ウィリアムズ氏が話を聞いた脱北者の中には、都市部で1日数時間電気を使えた人がいる一方、国家から電気が供給されたのは年に1度、元日だけだったと話す農村出身者もいたという。

   もう一つの課題がデータセンターだ。現時点で北朝鮮には、本格的なデータセンターがほとんどない。スマホや電子決済がさらに普及し、大量の情報を処理するようになれば、大規模な計算設備に加えて、データセンターを24時間安定して動かす電力が必要になる。ウィリアムズ氏は、こういった状況も注視すべきだとした。

(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)

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