くら寿司「ひとり負け」の苦境 スシロー・はま寿司と明暗...営業利益45%減、「ちいかわ」コラボ中止も痛い

集客の武器「ビッくらポン!」で大誤算

   そこへ重なったのが「ちいかわ」コラボの中止だ。くら寿司にとってキャラクターコラボ企画は集客の大きな武器で、前年のちいかわコラボでも、オリジナルすし皿が「大変な人気」になったと月次資料で説明していた。

   今年は8月21日から9月30日までコラボを予定していたが、皿を5枚投入するとゲームに挑戦でき、当たればグッズがもらえる「ビッくらポン!」に入っている一部コラボ景品が「まったく出ない」とSNSで騒ぎに。その景品はフリマサイトに大量出品されていた。

   騒動を受けて同社が調査を進め、複数の報道によると、少なくとも1店舗で従業員による横領が判明。9月6日からキャンペーンは中止となった。これは大打撃だろう。

   「ビッくらポン!」は、くら寿司にとって他店との差別化を図る上でも重要なサービスだ。これを目当てに来店する家族連れは多い。人気作品とコラボすれば、そのファンも多く訪れる。「人気景品が従業員に抜かれていた」となれば、同サービスの信頼性に大きな傷がつき、今後の集客にも悪影響を与えかねない。

   現時点において、くら寿司はアジア事業が増収増益で、連結でも黒字を維持している。 しかし、はま寿司とスシローがそれぞれ客を呼ぶ理由を鮮明にして躍進する中、くら寿司は大幅減益で明らかに勢いを落としている。

   消費者に対して「くら寿司に行く理由」を改めて示す必要があり、価格や商品の戦略を立て直し、コラボを含めた店への信頼を取り戻すことが急務ではないか。それができなければ、遠くないうちに「回転ずし3強」から脱落し、「2強1弱」という構図になりかねないだろう。

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