立憲民主党が、党本部を置く東京・永田町の「三宅坂ビル」の賃借スペースを大幅に縮小する。田名部匡代幹事長が2026年9月30日の記者会見で明らかにした。現在使用している5~10階の6フロアのうち、9階だけを残し、それ以外は27年2月末までに退去する。
財政難を背景にした経費削減の一環で、警備契約も年内で解約する。ビルそのものからの退去は回避するが、民主党時代から記者会見や両院議員総会の会場になってきた5階ホールも手放すことになる。政権与党としての発信から野党の分裂、再編まで、政治の節目を伝えてきた場所だ。
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東京・永田町の三宅坂ビル。屋上には立憲民主党の看板(2026年9月撮影) -
民進党時代の三宅坂ビル。目玉のタイル画が特徴的だ(2016年6月撮影) -
民主党時代の三宅坂ビル。屋上には大きな看板が出ていた(2015年11月撮影) -
民主党の代表に選ばれて記者会見する菅直人氏。この4日後に首相に就任する(2010年6月撮影) -
下野直前の野田佳彦首相(当時)。衆院選のマニフェスト(政権公約)は三宅坂ビルの党本部で発表した(2012年11月撮影) -
「民主党の存在意義」をテーマにパネルディスカッションも。小林よしのりさんや春香クリスティーンさんが出演した(2014年9月撮影) -
民主党のマスコットキャラクター「民主くん」も、しばしば登場した(2015年8月撮影) -
5階ホールで行われた両院議員総会では、民進党の前原誠司代表(当時)が、衆院選に希望の党から候補者を擁立することを発表。党の分裂につながった(2017年9月撮影) -
5階ホールは22年夏の参院選で開票センターとして使用された。当時は立憲の「別館」だった(2022年7月撮影)
「これが最善の方法」 9階と国会内、議員会館に分散へ
田名部氏によると、党本部は9階の1フロアを残し、職員は、そのフロアや国会内、議員会館にある立憲の部屋で仕事をすることになる。全面退去ではなく1フロアを残す理由については、支出を抑えながら職員の雇用を守り、選挙を戦う環境を確保するために検討したと説明。その上で、
「金額的なことを含めて、これが最善の方法だということを執行部で確認をした上で、ワンフロアを残すという決断に至った」
とした。
退去に向けては10月末に手続きを行い、9階以外は27年2月末までに退去する。田名部氏は、27年1月に召集される次の通常国会までには職員が働ける環境を整える必要があるとして、それに先立って引っ越し作業を進める考えを示した。
賃料以外の経費も見直す。田名部氏は、長年にわたって警備に支えられてきたことに触れながら、
「その警備についても年内で解約」
と説明。電話なども含め、削減できる経費は削減する方針だ。
衆院議員の離党で収入減、職員の希望退職も
財政悪化の背景にあるのが、中道改革連合の結党に伴う衆院議員の離党だ。立憲の衆院議席がなくなったため、27年以降の政党助成金は現在の立憲に残った参院議員の人数に応じたものになる。そのため、「これまでと同じような支出はもう続けられないということなので、思い切った改革が必要になった」(田名部氏)という。
議員や都道府県連への交付金も、25年に交付した額からそれぞれ4割削減する。職員には希望退職制度を説明し、10月に入ってすぐに1か月間、希望者を募る。強制ではなく、本人の自由意思によるものだと説明した。
田名部氏は、厳しい時も一緒に活動してきた職員について、
「ここはなんとか守っていきたいという思いを持ちながらこの改革を進めさせていただいた」
と話した。