500円だった天丼が730円...「てんや」深刻な客離れ 「庶民の味方」も値上げ続いて2か月連続で客数約1割減

国内店舗数はピーク時から大幅減

   もちろん、材料費や人件費などが上昇していることを考えれば、本来なら730円でも専門店の天丼としては十分に格安といえる。ただ、てんやはワンコイン時代のイメージが強く残り、その価格を武器に支持を広げてきたチェーンだ。それだけに、値上げによる反動は他の外食チェーンより大きいと考えられる。

   店舗数も大幅に減っている。19年6月末に国内206店を展開していたが、26年6月末には国内149店に縮小した。店舗減はコロナ禍の影響が大きいとされるが、ワンコイン時代から相次いだ値上げも決して無関係ではないだろう。

   てんやは現在、定番メニューの刷新や店舗改装、ブランドロゴの変更などを進め、味やサービス、居心地の向上を図っている。しかし、このまま客離れが続けば、国内店舗のさらなる縮小にもつながりかねない。

   物価高は落ち着く気配がないが、かつて高級料理だった天丼を庶民の味に変えた先駆者だけに、「気軽に立ち寄れる店」という魅力を失うことは大きな痛手だ。

   食材や調理法にこだわって価格に見合った満足感を高めるとともに、普段使いの客が納得できる「お得感」をどう取り戻すか。再起の鍵はそこにあるのではないだろうか。

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