sajou no hanaとして生み出す新たなサウンド。作詞・作曲家 渡辺翔は「更に向こうへ」と進む

「とある」最新作のエンディングを飾る新曲『Parole』

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   ──ニューシングル『Parole』は、アニメ『とある科学の一方通行』のED(エンディング)テーマです。

    『Parole』は"執行猶予""仮釈放"という意味です。主人公の「一方通行(アクセラレータ)」は正統派のヒーローではなく、過去に色々あってそれを背負っているキャラクターです。そこを掘り下げる詞と曲、それを象徴するタイトルとしてその言葉を選びました。

   ──渡辺さんは『とある科学の超電磁砲S』EDテーマで井口裕香さんが歌う『Grow Slowly』も作詞作曲していらっしゃいます。それを含めて「とある」シリーズのこれまでの楽曲は意識しましたか?

   してますね。例えば、僕は「とある」シリーズの楽曲にはシンセサウンドのイメージがあるんです。だからそういう要素は入れたいなとか。そういったサウンド的なつながりも持たせつつ、「一方通行」のキャラクターや物語のダークさを歌詞とサウンドの両面で打ち出しています。

   ──こちらもまさに編曲をキタニさんに任せる形ですが、キタニさんによるアレンジのポイント、そして渡辺さんのデモから変わっていない部分の例としては?

   彼のアレンジでいちばん印象的だったのはイントロでのエフェクティブなボーカルの使い方ですね。スライサーで刻んだり何らかの加工をしたボーカルを使ったアレンジは、国内外で何年か前から流れが来ています。それをすっと入れてきたことにさすがと思わされました。僕のアレンジが残されている部分だと、同じくイントロのシンセのフレーズがそうですね。楽曲提供でもイントロのフレーズはそのまま使ってもらえることが多いです。

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