"世界にひとつだけ" Just earの輝きを生み出す、ソニー・太陽のものづくり

シェルというパーツ自体を作り出す

   Just earの大まかな製造工程は、
1) 耳型の加工
2) シェルの製作
3) パーツの組み込み
4) 音質調整

   という流れだ。

   特別な手法で採取したユーザーの耳型をもとに、シリコンでシェルの型を作り、その型に紫外線で硬化する樹脂を流し込む。固まった樹脂を削り、磨き上げてクリアなシェルを作り出す。その中にドライバー等の音響パーツを組み込み、最後に音質調整を施す。それらの大工程はいくつもの小工程から構成されており、精密で難しい作業の連続だ。

   Just earの製作がソニー・太陽に委託されたのは2017年。それに先立ち宮本氏ともう一人の担当者が、製作技術を習得することになった。最初の印象で「これは難しい」と感じたのがシェル製作工程だったという。

Just earの製造チームを率いる宮本 晶さん
Just earの製造チームを率いる宮本 晶さん

   「ソニー・太陽では超小型業務用マイクなども製造していますから、微細な部品を超小型ケースに組み込む作業なら、どんなに難易度が高くても、これまでの経験を生かせます。ですが、シェルの製作は、部品を組み込むのではなく、部品そのものを作る作業です。経験したことがないことなので、とにかくやってみないとわからないという感じでした」

   「型を作り、樹脂を流し込んで部品自体を作る」という作業は、一般的なイヤホン、ヘッドホン、マイク等の製造工程にはない。Just earのためだけに必要とされる、特殊な技術なのだ。

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