仕事上の言葉遣いといえば、先輩から後輩に指導されるものと相場が決まっています。しかし中には、長い経験の中で「不思議な敬語」を開発してしまったベテラン社員もいるようです。Q&Aサイトの「教えて!goo」には、そんな先輩にイライラを募らせる人からの相談が掲載されていました。「先輩なので、言葉遣いがおかしいなどとは言えるはずもなく・・・」「いただけますでございますでしょうか、の方がいいわね」質問者のrodo7777さんは、20代後半の事務職員。50代前半の女性先輩社員の言葉遣いが気になってしようがありません。彼女の仕事は電話や来客への対応ですが、「○○様でいらっしゃいますでございますでしょうか?」「まだお見えになっていらっしゃいませんでございますが」と、必ず言葉の中に「ございます」をつけないと気がすまないようです。それだけなら、おかしなクセだと思うだけなのですが、他人に対しても「自分に習ってきちんとした対応を心掛けてね」と言ってくるのでストレスが溜まります。質問者さんが「××いただけますか?」というと、「××いただけますでございますでしょうか、の方がいいわね」と指導が飛びます。質問者さんは、先輩が独自で編み出した「不思議な敬語」を口にするのは恥ずかしいし、外部のお客様には正しい言葉で話してもらいたい、それが無理ならせめて強要しないでほしいとイライラしています。この相談には、質問者さんへの同情が寄せられています。「おかしなオバチャンですね。私も一度聞いてみたいです」(3nkさん)「めちゃくちゃな敬語ですね。これは二重敬語ですよ、ってくらい先輩に言ってみればいかがですか?」(sashakissさん)「ございますのオバチャン」でいこうでも、対策としては、上司に相談するか、聞き流すくらいしか考えられません。「ムカッと来るより『かわいそう』と思えば癪に障りませんよ。貴方は正しい敬語を使い続ければよいだけ」(conntian4さん)「しつこく言われる時は『どうも私たち若い者にはそういう言い回しがしっくり来ないんですよね~』など、適当にあしらっておくこと」(asebi-0806さん)確かに、よほど素直な人でなければ、30歳も年下の後輩社員の忠告に耳を傾け自分のやり方を変えることは難しいでしょう。asebi-0806さんの言うように、「敬語にもその人のキャラクターって表れるものですから、キャラの違いって部分でごまかし乗りきるような方向にもっていけたらよいかと思います」ということで、社外の人にも「あの会社の“ございます”のオバチャン」として受け入れてもらうしかなさそうです。ただ、毎日聞いていると、質問者さんに「不思議な敬語」がうつってしまわないか心配ですが。
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