毎日コミュニケーションズが運営するCOBSONLINE(コブスオンライン)は2010年5月30日、20代ビジネスパーソンを対象とした「今の会社に改善してほしいことランキング」を発表した。1位は男女とも「給料が安い」だった。「ボーナス出ないのに備品を新調」回答者からは、「こんな会社辞めてやる」と思った瞬間として、「残業月200時間が3カ月続いたとき」(24歳女性・SE)「定時に自分の仕事が終わったから帰ろうとしたら、上司に『何で帰るのか』と説教されたとき」(25歳男性・商社)「自分のがんばりを評価してもらえず、逆にマイナス評価を食らったとき」(28歳女性・クリエイティブ)など、職場の理不尽をグチるコメントが寄せられた。中には「ボーナス出ないのに、会社の機材や備品がどんどん新しくなっていくのを見たとき」(25歳・広告営業)という、やるせない声も。女性の2位は「有給休暇を使いにくい」で、男性でも3位となった。労働者の権利を行使しにくいことへの不満は大きい。この問題を解消するため、都内のある中堅システム会社では、今年から有給休暇の取得申請にグループウエアを利用し、効果を上げているという。「口頭での申請」では休暇は取りにくい?これまで有給休暇の取得には、上司に口頭で申請した後に、書類を提出していた。しかし、「休む理由を聞かれるのが面倒」「言い出しにくい雰囲気がある」という声があり、取得率も4割程度だったという。そこで、管理職の若返りに合わせて、手続きをイントラネット上の「勤怠管理システム」で完結できるように変更。申請は業務スケジュールと合わせて部長が確認し、必要であれば「時季変更」の指示を出すようにした。これによって、仕事が忙しい週を外して計画的に休みが取れる環境が整ったという。仕事の進捗を踏まえているので、いまのところ「時季変更」をされた例はない。この会社に勤務する20代後半の男性は、「仕事の種類によるかもしれないけど、この流れが本来当たり前のやり方なんですよね。入社以来、有給なんて取ったことなかったけど、計画的に休むと意外とリフレッシュできる。みんなもっと取るべきです」と新しい方法を歓迎している。
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