高年齢者は就労意欲も高い 「雇用は若者に譲れ」の声も

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   厚生労働省が発表した平成22年「高年齢者の雇用状況」によると、「希望者全員が65歳以上まで働ける企業」の割合は2010年6月1日現在で46.2%にのぼるという。調査対象は、従業員31人以上の約13万8000社だ。

   厚労省では年度末をメドに、このような企業の割合を50%とすることを目指し、今後は各都道府県やハローワークを通じて、定年年齢の引き上げなどについて強力に個別指導を進めるという。

「この世代の社会保障は要らないな」

定年を迎えてもまだまだ働ける
定年を迎えてもまだまだ働ける

   「希望者全員が65歳以上まで働ける企業」の3分の2を占めるのは、定年退職者のうち希望者全員を65歳以上まで継続雇用する企業。これには、高年齢者の就労意欲が高いことも関係しているようだ。

   労働政策研究・研修機構が55~69歳の男女5000人に対して行ったアンケートでも、回答者のうち就業している人は男性で72.2%、女性は48.5%と高い割合を示し、「65歳以上まで働きたい」と答えた人は57.5%にのぼっている。

   この傾向に対して、ネット上には、働き者の高年齢者を揶揄するコメントも多くあがっている。

「仕事は中毒性が高いぞ。危険すぎる」
「雇用は若者に譲ってやれよ」
「先輩、ちょっとそっちで休んでてもらえますか」

   国内の個人金融資産のうち8割を50歳以上が持つ、という報道もあってか、

「雇用も貯蓄もあってさ・・・。ぜんぜん社会的弱者じゃないだろ」
「この世代の社会保障は要らないな」
「仕事してる暇があったら消費してくれ」

という苦言もある。

高年齢者の労働力「もっと必要」

   一方で、業務経験が豊富で、スキルのある高年齢者もいることから、

「若い子ら雇って一から教えるより合理的かもわからんね」
「優秀ならむしろ残ってほしい上司っているよな」

と、就労意欲の高さを歓迎する人も。

   少子化により生産年齢人口(15~64歳)は将来的に減少する見込みなので、方向性としては「高年齢者にも働いてもらわなければ国が持たない」「この世代の労働力はもっと必要」という見方もある。

   また、年齢面からみると、一生懸命働いている高年齢者は、就職氷河期に苦しんで大学を留年したり、就労意欲が低かったりして働かない人も多い若者の「親世代」に当たる。バブル期に組んだ高額の住宅ローンが完済していないこともあって、経済的な理由で働き続ける人も少なくない。

「お前ら養うために、お父さんまだまだ働かなきゃなんないのよ」
「社会的には、退職してボケて医療費かさむよりマシ」

   一時は、お金と時間に余裕ができた大量の定年退職者が、趣味やレジャーにおいて「団塊世代マーケット」を形成するという予想もあったが、いまのところ不発に終わっていると聞く。高度成長を支えた高年齢者にとって、幸せなリタイア生活は当分先のことのようだ。

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