ある会社の求人広告が話題になっている。「遊び大好き、仕事も大好き」をモットーに掲げ、「世の中の動きに敏感で常にアンテナを張りめぐらし、色んなコトに興味を持って動く」人材を求めている。仕事内容は、九州各県の求人情報誌のルート営業だ。カラオケで演歌が歌えれば、なおOKビールも日本酒も焼酎もワインも注目されるのは、求める人材のチェックリストがユニークなこと。15項目のうち8個以上に当てはまる人は「当社向き」なので、「今すぐ応募を!」と呼びかけている。1.ノリが体育会系だと言われる2.AKB48の神7全員の名前を言える3.あだ名を付けるのが上手いと言われる4.カラオケのレパートリーに演歌も入っている5.ケータイのアドレス帳登録件数が200件以上ある6.郷に入れば郷に従うほうだ7.ビールも日本酒も焼酎もワインも、酒なら何でも来い!8.スマートフォンを使いこなしている9.ツイッターやフェイスブックにアカウントがある10.歌って踊れるK-POPが2曲以上ある11.映画は必ず予告編が始まる前から席についている12.飲み会の幹事や乾杯の音頭を任されることが多い13.理髪店や美容院へ定期的に行っている14.メールや電話の返事はソッコーで返す15.どちらかというとアウトドア派ネット上には「ブラック臭しかしない」「流されやすくて社交的なバカをこき使いたい会社ってことか」と揶揄する声がある。周囲の若い世代に聞いてみたら、このうち8つをクリアするのはなかなか大変では、という意見が多かった。その一方で、「別段高いハードルじゃない」「営業職ならその程度こなせなきゃ困るレベル」と擁護する声もある。また、どんな仕事であっても、こういった要素を満たしている人の方が就職に有利なのは間違いない、という意見も見られる。企業が求める人材像といえば、「考え抜く力」や「前に踏み出す力」を備える人といった抽象的な表現をされることが多いが、実際に該当しているかどうかを判断するのは難しい。あいまいな印象で、評価が決まってしまうこともある。確かにそれに比べて、上記のような具体的な項目があれば、ひとめで該当するか否かが明確に分かるという利点がある。少なくとも、働き始めてから「オレには合わない仕事だ」「ウチの会社に合わない人材だ」とミスマッチを後悔することは減るのかもしれない。
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