2020年 9月 30日 (水)

産休中だが解雇したい 頼れる社員の「裏の顔」発覚

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   上司から見ると頼りないが、現場の人たちから深い信頼を寄せられている人がいる。それとは反対に、テキパキ仕事をしていて感じよく見える中堅社員が、実は後輩からの評価がすこぶる悪い、というようなケースもある。

   ある会社では、管理職が部内で面談をしたところ、長期休暇中の社員に対する悪評が続出し、どう対処すべきかと頭を悩ませているという。

「部長への密告がバレたら」と泣き出す人も

――飲食チェーンの人事です。ひと月前から産休に入っている30代の女性Aさんのことで、マーケティング部長から相談を受けています。先日、部内の面談を行った際、多くの部下からAさんの「問題行動」について訴えを受けたそうです。

   Aさんはマーケティング部で一番長く働くスタッフで、仕事を熟知する「頼れるベテラン」。しかし後輩の女性社員の話によると、裏では仕事の押し付けやいじめ、ミスの隠蔽などをしていた疑いが出てきました。

   半年ほど前に問題となった大口の失注も、報告されていた「先方の事情」ではなく、実はAさんの対応不備に原因があったと指摘する人もいました。もし事実であれば、会社に対して相当大きな損害を与えたことになります。

   訴えを受けた部長が「何でもっと早く言ってくれなかったの?」と尋ねると、

「Aさんは有休も取らないで、朝から晩まで会社にいて、他の社員の動きを監視してるんです。疑わしい行動を取ったらこっそり呼び出されて詰問されたり、仕事で嫌がらせを受けたりするので、みんな怖がっているんです」

という返事が。中には「部長に密告したことがバレたら、私どうしよう…」と、面談中に泣き出す社員もいたそうです。

   部長の話を聞く限り、最悪で「解雇」もありうる問題だと思いましたが、産休中は解雇できない決まりがあったはずです。でも、産休中なら問題社員も処分できないというのは、ずいぶんおかしな話ではないでしょうか――

不正発見を兼ねた「長期休暇」、どう思いますか?
休みが取れるならとにかく賛成
告発したい人がいるので賛成
仕事場を荒らされそうなので反対
後ろめたいことがあるので反対
尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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