クレジットカードの支払いが1社遅れると、他のカードも使えなくなる

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

まことしやかに噂される「ブラックリスト」の真相

   信用情報機関は、元々は個人向け融資をしている会社が自助的に寄り集まり、信販会社や消費者金融、銀行など業界ごとに作られていました。

   このため、情報もバラバラに管理されており、以前はカード会社で長期延滞をしても、消費者金融や銀行ではお金が借りられることもありました。

   しかしいまでは、各社は借入金額や過去の延滞の有無といった顧客情報を共有しているので、そういったことはできなくなりました。改正貸金業法の指定機関制度で、各機関は情報をきちんと管理し、過剰貸付を防ぐ役割を担うことになったのです。

   よく、カードの支払いが遅れると「ブラックリスト」に載るなんて言われていますが、実際にはそのようなものは存在せず、お客さまのカルテのようなものに延滞の記録が残るというのが正しいのです。

   信用情報はカードやキャッシングの審査だけでなく、住宅や車のローン、携帯電話の分割支払いを組む際にも参照されています。延滞情報は数年たてば消えますが、残念ながら信用情報の存在を知らず、若いうちに信用情報にキズをつけてしまうお客さまも結構いらっしゃいます。

   20代でローンや分割支払いが組めないと、困ることも多いと思います。ぜひ知識をつけて信用情報を大切にしていただきたいと、遠くのコールセンターから願っています。(N本=えぬもと)

債権回収OL・N本(えぬもと)
某金融機関で債権回収部門に所属する20代OL。コールセンターで支払延滞顧客への督促を担当している。入社半年で3億円の回収を達成して頭角を現し、10万件の顧客を担当する精鋭チームに最年少で配属された実績を持つ。他人に強く言えない気弱な性格を逆手にとり、独自の「交渉メソッド」を開発。300人のオペレーターを指導しながら、年間2000億円の債権回収に奮闘している。好きなものは、ビールとスイカ。ブログ「督促(トクソク)OLの回収4コマブログ」。(本コラムは当事者のプライバシー保護のため、一部事実と変えている点があります。)
榎本まみ:督促OL 修行日記
榎本まみ:督促OL 修行日記
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,208
  • 発売日: 2012/09/22
姉妹サイト