クロージングでは「渇望感」を煽れ!――勝ち残るリアル営業(7)

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「結果はCMの後で!」にヒントを得た演出も

   クロージングのタイミングについて、ある法人営業の達人は、「渇望感を煽れ!」と表現してくれました。もし時間に余裕があるのなら、紙芝居屋のおじさんが「さてこの続きはまた明日!」としたように、できるだけ引っ張りたいところです。

   期待感を持たせて数日後に再度訪問することは、相手に一層の親近感をもたせ、ライバルに差をつけることにもつながりますし、練り込んだ価格設定との印象を植え付け、値引きリスク回避にもつながるのです。

   その場で価格を提示せざるを得ない場合にも、ちょっとした焦らしの工夫が功を奏します。これは私が実際に目の当たりにしたのですが、営業マンが提示した資料の価格欄が空白だったことがありました。

   プレゼンをひととおり終えた彼は、おもむろに、

「ギリギリまで本社と折衝しておりました。今電話で確認してから最終的な価格を提示させてください」

と言って席を外しました。そして、数分後に呼吸を整えてから金額を提示してきたのです。

   同席した当社の役員は思わず「商品も良さそうだし、弊社のために大変お骨折いただいているようだから、こちらに決めたらどうだ」と即決するに至りました。

   後に懇意になった営業マンから打ち明けられたのですが、これはテレビの「結果はCMの後で!」という手法にヒントを得た演出で、実際には金額は決まっていたものの、どうしても値引きできない状況の打開策として考えた苦肉の策であったそうです。

   まんまとしてやられたわけですが、このようにクロージングの「間」の取り方というのは非常に重要です。せっかく積み上げたプロセスを台無しにしないように、焦らず細心の注意を払うようにしてください。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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