2024年 4月 20日 (土)

顧客満足は「売った後」に高める――勝ち残るリアル営業(8)

「カスタネット営業」から「ドラム営業」へ

   とはいえ、成約を果たした直後の顧客へのアプローチは、なかなか難しいものがあります。いったん成約すると、しばらく顔を出さなかったり、反対に矢継ぎ早に他の商品を売ろうとする人もいますが、いずれもよくありません。

   顧客へのアプローチが急速にパワーダウンしてしまう営業マンは多いですが、この現象は誰が名づけたか「カスタネット営業」と呼ばれることがあります。要するに「ウン・タン・ウン・タン…」と、「休んで・打って・休んで・打って…」というパターンになってしまうのです。1回打って1回休む、まさにカスタネット。

   それとは逆に、1度の「成約」を得てチャンス到来とばかりに、引き続き強力にリズムを無視して「連打営業」する人もいます。しかし相手も自分も息切れしてしまい、しまいにはうるさい奴と敬遠されてしまいます。

   リズムを打つ強弱や叩く場所を変えながらも、常に音の出る形でリズムをキープする「ドラム営業」。売り込みモードを弱めつつ、1度の成約で油断することなく、次のプレゼンに備えて適度なアプローチを続けて関係を強くすること。それが「継続アプローチ」のポイントなのです。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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