2018年 12月 12日 (水)

後任の営業マンにクレーム続出 案件の「引き継ぎ」は難しい

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   営業マンとの関係づくりは難しい、と感じる経験がありました。以前も紹介した地域情報誌の優秀な営業マンA氏が、急に異動になりました。苦戦中の新規拡大エリアの責任者に抜擢されたとのこと。腕を買われての栄転人事です。

   「引継ぎはきっちりしておきますので、ご心配なく」との彼の言葉を信じて、後任の訪問を待ちました。実はひと月ほど前、A氏の働きぶりに感心し、私も関わる地域の「食」の街おこしについて協力を仰いだのです。

   彼は「ぜひ力にならせてください。本社にもかけあって、できる限りの御協力をさせていただきます」と目を輝かせてやる気まんまん。まずは5~6ページのタイアップでもやりましょうか、と意気込んでいました。

事情を説明しても「もっと感謝されてもいい」

感じのいい営業マンはなぜ「ブラック化」した?
感じのいい営業マンはなぜ「ブラック化」した?

   後任のB氏も、決して感じの悪くない営業マンでした。しかし、タイアップの話になると、どうも歯切れが悪い。念のため経緯説明をして、後日の提案を依頼し、A氏にも「タイアップの件だけは確認して欲しい」と念押しの連絡を入れました。

   ところが10日ほど経ってB氏が持参したのは、特集記事が1ページ、参加店の広告が1ページという見開きの簡素なものでした。そのうえ、提示された広告単価は、通常の広告スペースよりも高い。

   B氏にただすと、「特集記事はタダですし、単発掲載のお客さまが多い前提なので、この線がギリギリです」と、そっけない答えが。しかしスケジュールも迫っていたので、「そちらが譲れなければしかたがない」と了承しました。

   B氏と彼の応援スタッフがタイアップ広告の案内に動き出すと、各店舗から事務局に電話が入り始めました。内容は営業マンたちに対するクレームです。

「いま広告を取りに来た営業マン、ずいぶん態度でかいんだけど」
「こっちの都合なんか考えず、ガンガン売り込んでくるんだよね」
「説明が乱暴でさ、ちゃんと丁寧にしてくれないと分からないよ」

   普通の営業では考えられないクレームが続々と舞い込んできたのです。私はB氏を呼び、事情を包み隠さず話すと、何とも思いがけない答えが返ってきました。

「うちが特集ページを1ページ無料で提供している話をしても、どの店からも『ありがとう』の一言もなくて。もっと感謝されてもいいと思うんですけど」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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