サイバーエージェント「新入社員が増えすぎて異常事態」の真相

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   藤田晋・サイバーエージェント社長の発言が、ネット上で話題となっている。2012年7月27日付けの日経新聞によると、藤田氏は自社の状況について「新入社員が増えすぎて異常事態」と話し、「急に採用しすぎた。特別優秀な人材以外はしばらく採るのを控える」と反省の弁を述べている。

   前日の決算で第3四半期の業績が市場予想に届かなかったこともあり、27日の株式市場ではサイバー株がストップ安。「異常事態」「反省」を表明した藤田氏の発言も影響したのではないかという意地悪な見方もあった。

広報「新卒に加え、中途採用の技術者も含みます」

   「サイバーの新入社員」といえば、いかにも今どきの美女やイケメンで固められていると噂されている。ネット上には、大学サークルのイベントのような内定式の写真がアップされ、チャラチャラした若者たちがピースサインで笑顔を振りまいている。

   日経の記事では「全社員の5人に1人が新入社員」「組織に混乱もある」と指摘されていることから、ネット上にはやっかみを交えたコメントが相次いでいる。

「顔採用、ノリ採用が5人に1人なんて(笑)」
「ハーレムでも作ろうとしたんかな」
「教育する人間が足らずに問題起こしそうだな」

   とはいえ、サイバーエージェント広報によれば、日経の記事には誤解を招く部分もあるらしい。まず、新入社員の中には、新卒だけではなく中途採用の技術者も含む。「チャラい若者」が社内に蔓延しているわけではなさそうだ。

   「急に採用しすぎた」という部分も、4月に新卒入社と中途入社が重なったために、急激に社員数が多くなったことを指しているという。

   技術職を中心に優秀な人材を計画的に採用していくことにも変わりがなく、「特別優秀な人材以外はしばらく採るのを控える」という部分も、採用を中止するという意味ではないという。言葉の綾から、記者との行き違いがあったという認識のようだ。

リストラは必要なし?平均勤続年数は3.6年

   しかし、既存の社員2000人に新しく500人が入れば、一時的でも混乱は避けられそうにない。これだけ増えてしまった従業員数を、今後どのように調整していくのか。

   普通の日本企業ならリストラ策を検討するところだが、サイバーエージェントではその必要はなさそうだ。それは、従業員の「平均勤続年数」の短さによる。

   有価証券報告書によると、サイバーエージェントの従業員の平均年齢は29.9歳、平均勤続年数は3.6年である(平成23年9月30日現在)。

   さすがに「平均勤続年数1.1年」のグリーには及ばないが、楽天(3.3年)やカカクコム(3.2年)と同程度の年数。平均勤続年数は社員が辞めるまでの勤続年数の平均ではないものの、今後3~4年もすれば現在いる従業員の相当数が退職することになりそうである。

   並行して採用を厳選していけば、従業員数は会社として適正と言えるレベルに戻ることが予想される。こういう点が、平均勤続年数が20年を超えるところもある大手企業とは、まったく違うところだ。

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