2019年 12月 8日 (日)

うつ病休職中に妊娠!? 「半年復職」を認めるしかないのか

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   社員が休職した場合、いかにして「穴埋め」をするか。社員数の少ない中小零細企業では、大きな悩みの種となる。助っ人をどこから、どうやって調達するか。また休職者が復帰してきたら、助っ人の処遇はどうすればよいのか。

   ある会社では、病気休職と育児休業の間に「半年復職」をしたいと社員が申し出てきたが、穴埋めに中途採用した社員が活躍しているので、できれば復職してほしくないという声があがっている。

後任が活躍中で与える仕事も見当たらない

――中小商社の人事です。先日、営業部の30代女性Aさんから「妊娠した」という連絡が入りました。通常であればおめでたいことですが、実は頭の痛い理由があります。

   それは、Aさんが半年前から休職しているからです。彼女は昨年から思うように営業成績が上がらず、病院でうつ病と診断されて自宅療養していました。

   Aさんの担当エリアには重要顧客がいるため、営業部長は中途採用のCさんを配属しました。Cさんはすぐに仕事に慣れて、安定した成績を上げ始めました。しかしAさんは、

「すっかり調子もいいので、早めに復職させてください。子どもが産まれたら、いろいろとお金がかかるので蓄えも作りたいのです。主治医もそろそろ復職していいと言っていますし」

と強く頼んできます。

   しかし復職したとしても、Aさんにしてもらう仕事はありません。Cさんがいるので「元の担当エリアへの復帰」はさせられないですし、Aさんのために新たな仕事を作って与えたとしても、半年ほどで育児休暇に入るのは分かりきったことです。

   そこで営業部長は、「会社の復職判定委員会で『復職不可』という結論を出してしまえば、すべて丸く収まるだろう」と怪しげな提案してきました。ちょっと恣意的な判断になりますが、こんなやり方で問題は起こらないものでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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