「カフェテリア休暇」制度で社員が休みを取りやすくなる理由

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   ソーシャルアプリの開発などを行うモバイルファクトリーには、有給休暇のほかに、個人的な都合で6日間の休みが取れる「カフェテリア休暇」制度がある。

   あらかじめ定められたメニューの中から休暇の用途を選択し、事前に申請することで誰でも取得できる。通常の有給休暇とは異なり、取得目的を明らかにすることで、かえって取得しやすくなる効果をねらっているという。

「休む理由」が分かった方が周囲の納得性が高まる

誰にでもある誕生日なら「みんなで休めば怖くない」!?
誰にでもある誕生日なら「みんなで休めば怖くない」!?

   具体的にどんな種類の休暇があり、どんな使われ方をしているのか。経営企画室の下村友香さんによると、現状の休暇制度は14種類もあるそうだ。

○バースデー休暇:自分の誕生日とその前後に取得
○ラバーズ休暇:恋人と過ごす、婚約者の実家へ行く、家族の誕生日を過ごすなど
○お祭り休暇:お祭りに参加する
○お花見休暇:お花見に行く
○オリンピック休暇:オリンピックを観戦する
○ワールドカップ休暇:ワールドカップを観戦する
○ボランティア休暇:ボランティアに参加する
○アニバーサリー休暇:結婚記念日などのお祝い
○スクールイベント休暇:子どもや自分の学校行事に参加する
○トラベル休暇:旅行に行く
○スパ休暇:温泉に行く
○エコ休暇:エコ活動に参加する
○リフレッシュ休暇:日々の疲れをリフレッシュする
○ホビー休暇:趣味の活動をする

   制度の趣旨は、休暇を取ってリフレッシュし、仕事への集中力を高めてもらうこと。休暇中の体験を業務に活かしてもらうことも期待している。6日間の休みは、まとめて取得してもバラバラでもいい。休暇後の社員はイキイキしていることが多いという。

「トラベル休暇は、通常の有給休暇とつなげて長期の海外旅行へ行くときなどによく使われています。スクールイベント休暇を利用して、自分が通う社会人大学の入学式に出席した人もいました」

   これだけ数が多いと「全部リフレッシュ休暇でいいのでは」と思ってしまうが、それでは効果が出ないらしい。「この日は誕生日だからバースデー休暇」と目的が分かっていた方が、周囲の納得性を得やすい。こういう制度があれば「誕生日ごときで休むなんてふざけてる」と言い出す人はあらわれないだろう。

体調不良は有給休暇で。社内SNSへの書き込みも推奨

   この制度を設けた背景には、創業者で代表取締役の宮嶌(みやじま)裕二氏の考え方が大きいという。十分な休養を確保しながら成果を上げることを目指し、ベンチャーといえども「毎日終電」「休日出勤が当たり前」という働き方は避けたいという思いがある。同業他社に比べても、残業時間はかなり短いと自負している。

   現状の「カフェテリア休暇」の取得率は、8割程度。ただし、カフェテリア休暇から消化する人が多く、通常の有休は完全消化というわけではなさそうだ。それでも担当取締役の深井未来生氏は、この制度が休暇取得の促進につながっていると評価している。

「カフェテリア休暇で取得のハードルを下げ、有給休暇を加えて長期の休みにする人もいます。通常の有休はカフェテリア休暇と違って当日取得にも対応できるので、急用ができたり体調不良で休むときには有休を取るなど、使い分けをしているようです」

   有休を遊びに使うと、体調不良になった場合に欠勤になるかもしれないと心配する人もいるだろう。モバイルファクトリーの場合、リフレッシュ用の休暇が6日上乗せされることで、有休を実質的な「シックリーブ(病欠用の休暇)」として使うことができる。

   リフレッシュ休暇を取得した様子は、任意で社内SNSに書き込んでもらっている。話題を共有することで、職場のコミュニケーションの活性化につなげているためだ。横並びでないと休みにくいという人にも「みんなが遊んでるから自分も休もう」とはたらきかける効果があるかもしれない。

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