2020年 7月 17日 (金)

残業時間を削減したら「仕事が余計にきつくなった!」の声

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毎日酷使する現代人の目にビルベリー由来アントシアニン!

   「余計な残業をしたくない」「残業代はちゃんと支払って欲しい」――。多くの会社員が願っていることだが、なかなか実現できないと嘆く人も多い。とはいえ、解決方法は意外と簡単ではないようだ。

   ある会社では「残業代は全額支給」「残業時間は可能な限り削減」を徹底しようとしているが、それによって業務負担がさらに増えてしまったという。社員からは方針見直しを求める声もあがっており、人事担当が頭を抱えている。

クレーム対応が遅れてお客は怒り、社員はウツに

――ネット系企業の人事です。弊社の創業者は「仕事ができるヤツは、やりたいだけ仕事をやっていい」という考えの持ち主です。成果のあがる残業は積極的に認め、残業代も青天井で支給していました。

   ただ、調子に乗って働きすぎて体調を崩すものが出て、労働基準監督署からも「過重労働の疑い」という指導を受けてしまったため、やむなく軌道修正しています。

   今年度から一転して「残業時間の削減」に取り組み始めました。本社の施策として、社員のパソコンのログイン時間を制限し、持ち帰り残業を防ぐためにパソコンの持ち出しやUSBメモリの使用を禁止しました。

   各部門の管理職は、残業の上限を超えそうになった人にアラートをいれ、他の部下に振り分ける対応を行っています。しかし最近は、残業規制によって「仕事に支障が出ている」と方針の見直しを求める声が上がり始めています。

「お客さんから急ぎの見積もりを頼まれても、すぐに出せない」
「仕事が立て込んでいて、クレームに迅速に対応できずにお客に怒られた」
「以前より残業時間が増えて、上限近くになってしまった人もいる」

   仕事に余裕がなくなり、同僚のミスに対して厳しくなったり、責任の押しつけ合いが生じたりするなど、かえって職場の緊張が高まっているという指摘もあります。

   ある社員は「精神的に追い詰められている。ウツになりそう。病気になって休みたい」と管理職に相談を持ちかけているそうです。過重労働を防ぐために行った残業規制のために、ウツの人が出るなんて想定外なんですが、どういう解決法があるものでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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