2024年 4月 24日 (水)

栗山千明をアニメにしてみたら ゲストキャラのつくり方

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アニメもキャラも「一期一会」だからこそ

   俳優にあわせてキャラをつくったとしても、アフレコが終わって、全員の声が入るまでキャラクターデザイナーとしてはモヤモヤしています。しかし、声の演技が加わると、アニメキャラが一気に生き生きしてくることがあります。

   想像した以上に濃いキャラになっていたり、想定していた声とは正反対のトーンだったり、アニメは「絵」と「音」の両方の相乗効果なのだとあらためて実感します。

   栗山キャラも「猫耳女子高生キャラ」だったのですが、声が落ち着いていたので、キャラの動きを少し変えて、大人と対等に戦う芯の強さが出るように作画しました。『キル・ビル』のゴーゴー夕張をみたときに、栗山キャラはやっぱり「闘う女子高生」だと、ひとりで納得してしまいました。

   アニメの「絵」と「音」は別々の現場でつくられているので、毎回、最後までドキドキしてしまいます。アニメキャラと声が合っているとホッとします。しかし、どのキャラもその番組が終わるとお別れです。

   アニメキャラと声優の出会いは一期一会だと思いますが、私たちスタッフにとっても「その声」とは一度きりの出会いなのです。声優さんがときどきは、今まで出会ったアニメキャラを思いだしてくれるとうれしいなあと、デザイナーとしては思っていたりしています。(数井浩子)

数井浩子(かずい・ひろこ)
アニメーター、演出家。『忍たま乱太郎』『ポケットモンスター』『らんま1/2』『ケロロ軍曹』をはじめ200作品以上のアニメの作画・演出・脚本などに携わる。『ふしぎ星の☆ふたご姫』ではキャラクターデザインを担当した。仕事のかたわら、東京大学大学院教育学研究科博士後期課程に在籍。専門は認知心理学
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