2024年 4月 18日 (木)

武勇伝を話したがる先輩には、あえて懐に飛び込んでみよう

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   誰でも自慢話の1つくらいしたいもの。ときには我慢して聞いてあげたいものですが、自慢話しかしない人や、話し出したら止まらない人の話は、どうしても耐え難い場合もあります。

   先日取材した専門商社の営業Aさんは、入社3年目の若手社員でしたが、先輩たちから自慢話の聞き役にされて辟易としていました。

「しかも好かれているようで、頻繁に聞かされます。逃げたくて仕方ありません。どうしたらいいでしょうか?」

小さな成功体験を「伝説化」されると辟易するが

オレが若いときはなあ…。おい、聞いてるのか!
オレが若いときはなあ…。おい、聞いてるのか!

   武勇伝好きの代表は、3つ年上のBさん。仕事帰りに声がかかって飲みに行くと、間もなく武勇伝が始まります。

   最初は「営業とは…」「仕事とは…」と自分の哲学を語る時間。これくらいは何とか耐えられるのですが、問題はその先です。

   居酒屋でアルコールが入ると、スイッチも入るのでしょう。「上司と言い争うなんて当たり前。掴み合いの喧嘩もよくやったものだ」と威勢のいい話が出始めます。

   でも本当は、職場で威勢のいい姿なんてみたことありません。むしろ上司に叱られ、従順な姿勢を示す場面ばかり。それでも「そうですね」「Bさん凄いですね」と称えておけば気持ちよく話が続きます。そしてついには

「あの“伝説の契約”をひとりで獲得した」
「社長から期待されて一緒に飲みにいくこともよくある」

という話になるのですが、実際のところ小さな成功体験を伝説化しているとしか思えません。聞き役が続く日々にAさんは「もう無理」と感じていますが、Bさんの誘いをすべて断るのは難しいものがあります。

   とはいえ「耐え難いから会社を辞めよう」と判断するのは性急です。そんな困った先輩たちと同じ職場にいる期間は、そう長くはないものです。実は私も新入社員のときに、武勇伝好きの先輩に付き合わされて閉口した時期が1年以上続いたことがありました。

   そのときは「勘弁してほしい」とギブアップしそうになりましたが、追い詰められた私は発想の転換をしてみることにしました。「思い切って懐に入ってみようか…」

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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