2019年 11月 18日 (月)

若手育成を徹底、去る者は追わず プロ野球・日本ハムのユニーク人材起用術

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   プロ野球界では、戦力拡大のために大物外国人や実績のある選手をフリーエージェント(FA)で獲得する球団は少なくない。だが「札束攻勢」によるチーム強化に背を向けるのが、北海道日本ハムファイターズだ。

   将来性の豊かな若手を鍛え、中心選手に育て上げる。この手法を貫き、かつての「万年Bクラス」から毎年優勝争いをするチームに変貌した。

「育成型チーム」を方針に「無用なお金をかけない」

「一番大事なのはプレーする選手」ということを見失っている監督もいそうだ
「一番大事なのはプレーする選手」ということを見失っている監督もいそうだ

   2013年シーズン最大の目玉となっているのが、日本ハムのドラフト1位、大谷翔平選手だろう。2012年のドラフトで栗山英樹監督は、メジャー挑戦を公言していた大谷選手をあえて「強行指名」した。

   交渉に当たっては「夢への道しるべ」と題した30ページの資料で口説き、本人の希望でもあった投手と野手の「二刀流」挑戦を約束した。大谷選手は開幕後、1軍で投手として1勝、野手としては右翼を任され、26試合で打率3割を超えている(2013年6月19日現在)。

   18日には5番ピッチャーの「1試合で二刀流」を実現した。この起用法には賛否あるが、ほぼ前例のない挑戦を球団として全面的にバックアップすると同時に、若手を積極的に起用する姿勢が見られる。

   日本ハムが北海道に本拠地を移したのは2004年。移転後はリーグを4度制し、2006年には日本一に輝く強豪に生まれ変わった。札幌ドームが満員になる試合も、決して珍しくない。だが移転前は1981年を最後にリーグ優勝からも遠ざかり、およそ人気球団とは言えなかった。

   チームに変化をもたらした中心人物が、2006年から11年3月まで球団社長を務めた現・近畿大学特任教授の藤井純一氏だ。著書「監督・選手が変わってもなぜ強い?」(光文社新書)の中で、強化方針を明かしている。それは「育成型チームになる」というものだ。

   具体的には、トレードや外国人選手に頼らず、ドラフトで獲得した選手を成長させていく。ファームでみっちりと鍛え、1軍で起用して勝利に貢献できる選手に育てるサイクルを確立させるというのだ。

   これは「無用なお金をかけない」ことでもあると、藤井氏は続けている。チームの予算内でやりくりし、それをオーバーしてまで現役大リーガーや高額なFA選手を引っ張ってくる方法はとらない。

   現代の球界を取り巻く環境とは一線を画しているようにも見えるが、実際にこの強化哲学を貫き、毎シーズンのように優勝候補に挙げられる充実した戦力を保てるようになった。

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