2024年 4月 19日 (金)

新卒でいきなり好きなことをやって何が悪い? 自分の道は自分で選ぶしかない

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過当競争に飛び込むのは、苦渋を舐めに行くようなもの

   佐々木さんは、この決定に後悔はなさそうでした。もちろん仕事を覚えなくてはいけない1年目は非常に忙しくて大変だったそうですが、お話しした感じ、実にいきいきとしていました。

   自分のやりたいことがやれている感、とでもいいましょうか、いわゆる「腐っている」感じがまったくないのです。仕事が楽しくてしかたないという感じ。

   このように海外渡航を含め、新卒でいきなりやりたいことをダイレクトに実現している人に最近何人か会いました。いずれも従来の就職観、常識を打ち砕くものです。

   自分のやりたいことを実現するには、いろいろなルートがあるのだと思います。みんなと一緒に、同じようにリクナビに載っている企業にエントリーして、同じように就職活動をして同じように頑張る方法もあるでしょう。

   しかしそれは過当競争のど真ん中に自ら飛び込んで、わざわざ苦汁を舐めにいくようなものです。佐々木さんの行動は、常識を変えてみればやりたいことをダイレクトに実現する方法はいくらでもあるのだと気付かされます。

   このような就職については、しつこく否定する人も多いです。「今はいいが将来後悔する」とか「つまらない仕事でも安定のほうが大事なことにいずれ気づく」とか、「海外だと賃金が安い」とか「新卒でいきなり海外は危険だ」とか、いろいろ辛口のご意見をする人がいるのはよく知っています。

   ただ、それぞれの人生なので、他人が口を挟んでも仕方ないでしょう。自分の生き方は、自分で決めるしかないのです。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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