2020年 10月 25日 (日)

結婚後に強制的な「異動命令」 セクハラにならないのか?

ホットでもアイスでも美味しい。季節にあわせて楽しめる、大正製薬の乳酸菌が入ったごぼう茶。

社会保険労務士・野崎大輔の視点
「異動するのは女性だけ」という慣例は危ない

   結論としては、結婚を理由とした異動は直ちにセクハラかどうかは判断することは難しそうです。厚生労働省のセクハラ定義に該当するものが見当たりませんし、明確な判例も出ていません。念のため東京労働局に確認してみましたが、必ずしもセクハラに該当するとは限らないという回答でした。個別のケースについてセクハラかどうか判断したい場合には、裁判に委ねるしかありません。

   ただ、銀行のように厳しい内部統制が要求される職場の場合、支店長が懸念しているように夫婦などの身内にダブルチェックを委ねることは、できれば避けたいことではないでしょうか。その点では異動に一定の合理性があります。ただ、そのような業務上の要請がなく、かつ「異動するのは女性だけ」という慣例がある場合には、結婚や出産により職場において不利益な扱いをしてはならないという基本的な考え方に抵触しますので、女性を理由とした嫌がらせという指摘を受ける可能性はありそうです。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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