電機各社がいつか来た道を思い出す
恐らくもっとも同社に必要な改革は、事業内容を大幅に見直しビジネスモデルを刷新するような大手術だ。もちろんそれなりの数の従業員に去ってもらうことも必要になるだろう。幸い今はまだ現金がそれなりにあるから、リスクを取る体力も十分で、リストラ対象者への再就職支援も可能なはずだ。
ただ、既に述べたように、現状ではそれは難しい。
「まだ黒字事業があるから」とか「現金があるから」といった理由で"大手術"を避け続け、やがてめでたく慢性赤字になって整理解雇も出来るけど「今さらやってどうすんの?」状態に追い込まれている日本企業は少なくない。手術というものは体力のあるうちに行うべきものなのだ。
ミクシィの優しすぎる配置転換を見ていると、電機各社がいつか来た道を思い出すのは筆者だけだろうか。(城繁幸)

