「ブラック企業疑惑」を招かない法 これでスッキリ2014年のスタート

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   あけましておめでとうございます。新たな年の企業運営をスタートさせるにあたり、余計な足かせは極力避けたいものです。そんな足かせのひとつに、昨今話題の「ブラック騒動」があります。言われなき、あるいは意図せぬ「ブラック騒動」に巻き込まれないために、日常から経営者は何をどう心がけていくべきなのか、年初に際して考えてみたいと思います。

   私自身も昨2013年、複数の経営者から「うちの会社がブラック企業だと言われて困っている」という相談を受けました。「ブラック」という言葉は以前から存在はしていたものの、昨年は関連する書籍がベストセラーになったり、雑誌やネットで「どこそこの会社はブラックだ」と話題になったり、ややもすると「ブラック」という言葉が一人歩きして、ホワイトな企業でも「ブラック」の汚名を着せられる「ブラック騒動」が続発したのも事実です。

企業側の"辞め際対応"に問題ありのケースが大半

今夜もサービス残業か…
今夜もサービス残業か…

   まず何故に「ブラック騒動」は起きるのか、を考えてみます。私が知る「ブラック騒動」はそのほとんどが、退職した従業員とその周囲の人間が発信源と思われます。「業界内で悪い噂を流された」「ネットの掲示板に社名を出して書き込まれた」などが騒動の実態なのですが、よくよく原因を突き詰めてみると、辞めた従業員に対する企業側の"辞め際対応"に問題ありのケースが大半だったりするのです。

   例えば、解雇社員の吹聴で業界内「ブラック騒動」に巻き込まれた中小企業のA社社長は、「ほとんど仕事をしなかったくせに、逆恨みだ」と言っていましたが、話を聞いてみると同社の"辞め際対応"が最悪でした。解雇理由は一応、「業務中にPCで仕事に無関係のサイトばかり見るなど勤務態度に重大な問題あり」という就業規則違反なのですが、都度の注意だけで十分な事前警告を発していない、一方的な解雇通告によりやめさせた、社長が直接話をしていない等々、相手の神経を逆なでするやり方のオンパレードだったのです。

   まずは事前にことの重大さを伝え、「未改善時解雇警告」を複数回発し、それでも改善しない場合は本人と話し合いを持って退社を促す、200人規模までの会社なら最終的にはトップが直接面談して会社の考え方と本人の姿勢が合致しないことをしっかりと伝える、等々の努力が必要です。たとえ会社側に解雇の正当性があろうとも、トップの「そんな奴はクビにしろ!」の一言で解雇などという荒っぽいやり方をすれば、逆恨みを買うこともありうるということなのです。

   このような定番の「不当解雇」騒動とは別に、私が見てきた「ブラック騒動」の問題告発トップ3は、「長時間労働とサービス残業」「休みが取れない」「精神的ダメージ」です。これらの騒ぎが起きる背景には、大手企業で従業員や元従業員から訴訟を起こされて新聞沙汰やネットで話題になると、別の会社で自社に不満を抱える従業員が「自分もそうだ!うちの会社もブラックだ!」と短絡的に思うという構造があります。経営者は、これら労働時間や休暇実態、パワハラの有無などの実態管理には、日常から大きな関心を向ける必要があるのです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。 連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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