2020年 5月 27日 (水)

勉強熱心でスキルも高い「スーパーマン」 だけど飛べなかったら意味がない

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「無限の可能性があると調子に乗ってしまった」

   あれから、10年弱。小さな外資系企業の経営企画や、ベンチャーのマネージャー職を渡り歩き、今は、小さなITベンチャーの役員をやっているという。結婚もしていない。

「海外名門大学でMBAを取得したことで、自分には無限の可能性があると調子に乗ってしまった。時々、あのまま銀行に残っていれば…こんな苦労はしなかったのにと思うことはあります」

   もっとも、彼のMBAの同期の中には「官公庁を辞めて、大手ベンチャーに行き、役員をやっている人、外資系コンサル会社のパートナーになった人など成功者もいる」と言う。

   とはいえ、「そんな成功例がある時代はとっくのとうに過ぎ去った」とも指摘する。日本経済は「失われた10年」に突入し、社費で海外のビジネススクールに派遣して貰える日本人は激減した。

   一方、海外MBAの学費は高騰しており、あのハーバード大学ビジネススクールの学費は実に年間5万3500ドル(日本円にして555万円前後)に及ぶ。これに生活費を加えると、独身で7万ドル、妻子がいると9万ドル以上かかる計算になる。

   さらに、企業派遣は激減しているから、大半の人が、会社を辞めて、留学する。加えて、日本人のMBA取得者が増え、MBAを取得することの希少性は減ってしまった。

   そんな状況下で、次なる職も定まらぬ中、大枚をはたいて留学するのは、すっかりリスキーな投資となってしまった。

   そこで、最近、上昇志向の高いビジネスパーソンの間で人気を集めるのが、次回に取り上げる国内MBAだ。(佐藤留美)

「飛べないスーパーマン」、あなたの周りにいますか?
たくさんいる
少しはいる
いない
自分のことだ・・・
その他
佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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