2020年 9月 24日 (木)

経営トップのロマンを形に 広報戦略の近道とは

創業100年以上、大正製薬こだわりの品質。乳酸菌が入ったごぼう茶でいきいきとした毎日を。

   経営トップのロマンを形に──。中堅・中小企業の広報戦略を描くときには、それが近道と説明してきた。そもそも経営者は、起業の段階で「スキルやネットワークを活用して、社会のお役に立ちたい」とか「時流を先取りして、顧客ニーズをいち早く取り込みたい」といった理念があったはずである。それが、だんだん日々の忙しさの中で、彼方へ遠ざかり、目先の収益を追うようになってしまう。

   しかし、ニュースとは社会や読者へのインパクトであるから、彼方へ行きかけたロマンをもう一度、引っ張り出して、社会と向き合い、形にしていく過程で生まれるケースが非常に多い。

チェーンストアのITを支える熱意

   ガルフネット(東京都江東区)の石川純一社長は、ロマンを形にし続けてきた代表的な人物といっていいだろう。石川氏は1982年にNECに入社。大手衣料品チェーンのIT(情報技術)システムを担当した。POS(販売時点情報管理)端末の導入を検討していた同チェーンは、1台280万円のPOS端末を「40万円にしろ」と迫ってきた。無理と言っても「余計な機能はすべて省けばいい」と反論され、知恵を絞って納品に漕ぎ着けた。石川氏はその後も業務支援システムなどの納入で、同チェーンの成長を後押しし、それらの経験を生かして1994年にガルフネットを設立した。

   居酒屋、ファストフード、小売り・物販などのチェーンストア向けにITサービスを提供するガルフネットの得意先は白木屋、吉野屋、松屋フーズ、チヨダ、ポイント、マックハウスなど有名ストアがずらりと並ぶ。顧客は350社、計5万店を超える。多店舗展開企業のITはガルフネットに支えられている、といっても過言ではないほどだ。石川氏のロマンは、チェーンストアに特化して、得意先の売り上げと利益を上げ、コストとロスを減らすこと。このためにIT資産を流動化し、ソリューションとして一括提供し続けている。

   例えば、ガルフネットが提供するITプラットホームは、本部と店舗に必要な業務機能をフルパッケージ化している。「ネットワーク」で本部と店舗をつなぎ、「業務システム」で売り上げ・勤怠・在庫棚卸・受発注などの損益管理を行い、「コミュニケーションツール」で情報交換を密にし、「システム運用」で店舗の日次会計データを集計して経営データに加工するといった具合だ。流通企業の売り上げに対するIT投資率を見ると、一般に1~2%のところ、ガルフネットの得意先は平均で0.2%と、大きく異なっている。

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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