2024年 4月 27日 (土)

うつ病、セクハラ、意味不明の新人… これが「会社トラブル」の全貌だ!

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働く意識を見直す時期がきているのではないか

   このようにメンタルヘルスの問題は複雑化してきており、センシティブであることから、周囲は「どのように接して良いか分からないが、なんとかしなければならない」というように悶々としていることが多いのです。2006年からメンタルヘルス・マネジメント検定が実施されましたが、7年で申込者数が3倍に増えていることから、職場でも問題意識が高くなっていることがうかがえます。

   「うつ病になった社員をどう対処するか」ということを考えることは大事ですが、精神疾患で休職する社員を増やさないためにはどうしたらいいか、という根本的な問題解決を行っていくことが重要課題ではないかと思います。

   うつ病は必ずしも職場の問題だけで発症するとは限らず、離婚や家族の死が原因であることもあります。一方で、過重労働やセクハラ、パワハラ、いじめが原因となる事例も多くあります。企業は、社員が心身ともに健康な状態で働けるよう、働きやすい環境づくりをすることが求められています。

   私はこれまでに様々な労働問題の対応を行ってきましたが、会社が費やす労力、時間、金銭、精神的ストレスは相当なものです。

   労使間それぞれに、次のような問題があります。企業側では、悪質な労働環境で社員をこき使って使い捨てるブラック企業問題。労働者側では、確信犯的にわざと会社と揉めて争って金銭を巻き上げようとする輩がいたり、とモラルが崩壊しているのではないかと思える事例も少なくありません。原点に立ち返って働く意識を見直す時期がきているのではないでしょうか。

   今後、職場で労働問題が起きた際には、この連載コラムの過去記事を辞典のように使って、問題解決のヒントにしていただければ幸いです。

   5年間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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