2021年 1月 16日 (土)

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そろそろ労働時間=賃金という価値観を捨てる時に...


   新興国企業にどんどんキャッチアップされる中、従来と同じことを続けるだけでは、なかなか現状維持さえ難しいというのが日本企業の実情だ。たぶん、A社のような社風の会社は、これからどんどん人件費のパイ自体が目減りしていくことだろう。そうなると、人件費カット→残業時間アップ→さらに人件費カット→さらに残業時間アップという負のスパイラルが出現することになるかもしれない。


   世の中には「規制さえ作れば、賃金はいくらでも上げられるし、みんな幸せになれる」と無邪気に信じている人たちがいる。でも、人件費としていくら従業員たちに支払えるかは事業環境でほぼ決まっていて、あとは誰にどれだけ分配するかという話でしかない。現在の日本式の労働時間管理方式は「長時間働いた人に多く支払う」というルールだ。だから多くの人が(意識してか無意識かはわからないが)そういう働き方をし、生産性は低いけれども労働時間だけはなぜか異常に長い、という社会になってしまっている。


   そろそろ労働時間=賃金という価値観を捨て、新しい働き方を社会全体で考えるべき時に来ているのではないか。そのために一定の条件を残しつつも、労働時間管理を規制緩和すべきだというのが筆者の意見だ(※2)。(城繁幸)



   ※1 ドイツ1330時間、フランス1394時間、イギリス1611時間、アメリカ1797時間に対し、日本は1963時間である。

   日本の数値は総務省労働力調査2013より。他国は厚労省作成の労働者一人平均年間総実労働時間の国際比較より2011年度の数値。日本だけ総務省の数値を引用したのは、厚労省数値があくまで給与支払いベースであり、労働者を調査対象とする総務省数値がサービス残業を含む実態に近い数値であるためだ。


   ※2 なお、筆者は無制限に時間管理の規制緩和対象を拡大することには反対である。理由は成果評価の対象を時間から成果に変えるには"裁量"が不可欠だからだ。詳細はコチラを参照のこと。

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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