2021年 3月 4日 (木)

「高3生に自衛隊の募集が届いてる!」騒動 毎年恒例なのに、なぜ?

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煽動的なニュースを見たら、まずは「本当にそうなのか!?」と検証を

(2)「個人が直接」ではなく、ハローワーク・学校を通して応募する
→中学生や高校生の 新卒求人は原則、公共職業安定所(ハローワーク)と学校を通して応募するという申し合わせが守られている。中高生は未成年であり、「無秩序な就職活動で学業が混乱するのを防ぐ」という考えによるものだ。
生徒は、ハローワークから出され、学校に掲示されるなどする求人票の中から行きたい企業を選ぶ。そこにはない会社や、県外就職を希望する場合は、進路指導の教諭に依頼して求人票を取り寄せてもらって対応することになるのだ。そして応募は、進路指導教諭との話し合いの上で、学校を通じて行われるため、「学校推薦」のような形になる。
(3)「1人で何十社も応募」はできない
→都道府県ごとに、1人で応募できる社数に制限を設けており、かつては「1人1社制」だったことも。つまり、大学生のように1人で何十社、何百社と応募して、多くの内定を得てから進路を決める、ということはできないわけだ。

   都心部とは違い、地元の仕事があまり多くない地方の高卒生にとって、自衛隊は貴重な就業先という面もある。私自身、地方の高校への就職ガイダンスにも多数登壇経験があり、自衛隊は選択肢のひとつとして普通に存在している。

   また仕事の特性上、危険な面が強調されやすい自衛隊の仕事であるが、入隊すると得られるメリットも多い一面もある。特別職国家公務員として給与・賞与は保証される。給与額がさほどでなくても、衣食住が支給される。職務の一環として様々な資格取得も可能であり、一定年数勤めた後、退官希望の場合は自衛隊が一般企業などの再就職先を斡旋してくれる、などなどだ。もちろん一方でネガティブな面もあるので、その比較検証はまた回を改めてお伝えしたい。

   冒頭の話に戻ると、煽動的なニュースを見たら、まずは「本当にそうなのか!?」と検証するところから始めたいものだ。(新田龍)

新田 龍(にった・りょう)
ブラック企業アナリスト。早稲田大学卒業後、ブラック企業ランキングワースト企業で事業企画、営業管理、人事採用を歴任。現在はコンサルティング会社を経営。大企業のブラックな実態を告発し、メディアで労働・就職問題を語る。その他、高校や大学でキャリア教育の教鞭を執り、企業や官公庁における講演、研修、人材育成を通して、地道に働くひとが報われる社会を創っているところ。「人生を無駄にしない会社の選び方」(日本実業出版社)など著書多数。ブログ「ドラゴンの抽斗」。ツイッター@nittaryo
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