2019年 5月 25日 (土)

アスベスト処理で開発進む独自技術 「排出量ピーク」は乗り切れるか

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   首都圏アスベスト集団訴訟問題で、 今年(2014年)5月に新たな動きがあった。第2陣の原告(建設労働者と遺族)52人が15日、総額17億3250万円の損害賠償を求める訴えを横浜地裁に起こした。読売新聞の地方版などが報じている。

   環境省は2006年に、建築物の解体によるアスベストの排出量が2020年から2040年ごろにピークを迎えると予測している。年100万トン前後のアスベストが排出されると見込まれているだけに、有効な処理方法を開発できればメディアが掲載・報道する可能性は大きい。

大掛かりな装置を必要としない「処理液」

   アスベスト処理で近い将来、注目を集めそうなのは、サンテク(横浜市神奈川区)。アスベストの針状結晶はケイ素、マグネシウム、鉄の化学構成となっており、このブリッジをリン酸で欠落させることにより、針状結晶が塊となり、石英等に変わることを証明し、アスベスト処理液を開発した。この処理液は、財団法人化学物質評価研究機構、帝人エコ・サイエンスの試験でその有効性が確認されており、日米両国で特許を取得、近く豪州でも特許を取得できる見通しだという。

   現在は、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターに詳細な資料を提出する段階で、学識専門家らによる評価や実証試験を経て、日本でも使われるようになるとみられる。処理液は、大掛かりな装置を必要としないだけに、コストパフォーマンスが高く、国が認可すれば一気に需要が拡大しそうだ。ただ、いまのところサンテクは専門家らによる評価を前に、メディアに露出することを控えており、目立ったメディア掲載実績がない。いずれ、メディアを賑わす企業としてウオッチしておきたい。

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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