2024年 4月 19日 (金)

社長主導のワンマン会議が変わった 「ワールドカフェ」方式で活性化

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「こんなに前向きな意見が出るようになるとは驚いた」

   B社経営会議で議長である社長を除いたメンバーで、議論が必要な重要議題ごとに毎回メンバーの異った4グループ制のワールドカフェを実施し、4つのグループからの意見を全体会議で発表させるやり方に移行させました。

   ワールドカフェでは自由なムードの中、皆が議論を楽しみ各メンバーから驚くほどたくさんの建設的な意見が出されました。それを受けた全体会議では、社長は社員個人ではないグループとしての前向きな意見を聞いて、自分の意見をただ押し通すのではなく皆の意見を取り入れながらいかに自分が考える落とし所に近づけるか、といった姿勢に変化し、その場で社員とコミュニケーションをかわしながら議事を進めるようになったのです。

「会議の進め方を変えるだけで、こんなに前向きな意見が出るようになるとは驚いた」

   S社長もびっくりのワールドカフェ効果に、今度は各会議にワールドカフェを導入して活性化しろとトップダウンで指示したいと言いだしたので、「ワールドカフェは強制力をもったら効果は半減」とそれは止めました。

   それでもB社ではその後、これをきっかけに社内各所で自主的にワールドカフェ方式のミーティングがたくさんもたれるようになり、「ミーティング・スペースをもっと作って欲しい」という声があがるところまで活性化が進んだようです。

   ワールドカフェはあくまでひとつのヒントですが、意見が出ない会議の進め方を変えるだけで会社は確実に変わるのです。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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