2024年 4月 26日 (金)

「管理職がいない」業界では、マネジメントはどうしているのか?

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教わらないで自分の感覚でやると、個人の人間力頼みになってしまう

   私が3年前から毎月人材育成の研修を行っている千葉のある動物病院は、院長の意識が高く、スタッフが働きやすい職場環境づくりや組織作り、スタッフの意識の向上といった点をどうするかということを考えています。

   その甲斐があってか、スタッフの意識も高く、スタッフ間のいざこざがありません。

   そのため定着率も良いです。動物病院は女性が多い職場なので、通常は仲が悪くなったり、派閥ができたりして人間関係が悪く、離職率の高さにつながることも珍しくありません。

   お客様への接客対応が良いことから行列ができる動物病院になっています。最初は夫婦2人で始めたのに今ではスタッフ数が15人になりました。来年もスタッフは増やす予定なので2、3年後には20人になるのではないかと予想しています。

   人数が増えてくると院長の目がいき届かなくなってしまうので、しっかりとしたリーダーが必要になります。

   「リーダーはこういうことをやるんだよ」と教わらないで自分の感覚でなんとなくやると、個人の人間力頼みになってしまいます。そうなると、次にリーダーを任された人は先輩の真似をしようとします。似た性格、考え方、個性の人であれば真似はできると思いますが、全く違う人は真似をすることができません。個性が違うのに無理して先輩のマネをすると空回りして上手くいかなかったり、先輩と比較されて周囲からも信頼されなくなったりしてしまいます。それではあまりにかわいそうです。

   人は個性が違うのだからそれは尊重し、リーダーの役割、心構え、やることといった基本的なことを教えてやってもらうようにすることが必要です。

野崎大輔(のざき・だいすけ)

大学卒業後に無職、離職を繰り返し社労士として独立し、企業の労使トラブルの解決に奔走する。2013 年7 月に自律型人材育成専門コンサルティングを行うデストロイ・ジャパン株式会社の創業メンバーに加わり、専務取締役に就任。社員が自発的に行動する組織作りに注力している。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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