先日、俗に進学校といわれる高校にお邪魔した。その際、ふと壁に目をやると、後輩へのメッセージというコーナーがあり、「大学に現役合格した」先輩のアンケート結果が貼られていた。まあ、こういうものは「勉学意欲を高める」目的だろうからなぁ~、と思って眺めてみると......あんのじょう、有名どころの私立大学とか、地方国立大の医学部とかばっかり。それ以外にも進学しているはずだけど、まあ貼らないだろうなぁ。将来就きたい職業は?載ってるかな・・・問:将来就きたい職業は?答:「卒業後は研究者か、技術系の職業に就きたいと思っています」答2:「学んだ知識を活かして、高齢化社会を見据えて地域医療に貢献したいと思っています」さすがに立派なことを書いているな。爪の垢でも頂いて、うちの学生たちに煎じて飲ませたい...お~、あった、あった、T大学だ。確か、この高校は毎年複数名T大学合格者がいたな。ん、なに、なに...問:将来就きたい職業は?答:「官僚」と一言......さすが、T大だ。いっそ「キャリア」と書いとけばスッキリしただろうに。まあ、まずうちの学生からは聞けない職業だな。せいぜい、国家公務員とか、地方公務員ぐらいの区別かなぁ~。具体的に警察官とか消防士ぐらいの事は言うけどね。小さいころから賢かったんだろう? 「ハイ」そういえば、私のかつての知り合いで、T大に現役合格した男がいた。彼は小学校1年の時、「お楽しみ会」でひどい目にあったらしい。クイズ担当という事で練りに練った問題を披露した。「さて、問題です。毎日飲むウィスキーはなんでしょう」クラス:ざわざわ、ざわざわ。「なんだ?ウィなんとかって??」「皆さんわかりませんか?では、答えです。『ニッカウィ(ヰ)スキー』です」クラス:シーン......の後、「なんだよ!そのどこが『こたえ』なんだよ!!だいたい、なんだ?ニッカウィスキーって...」とさんざんな言われようだったそうだ。まあ、そうだろうな~。小学1年生に「日課(ニッカ)」は難しいだろう。まず、「ウィスキー」さえ分からない子もいたんじゃないかな。問題をつくった彼は、「物知り」だったわけだ。今なら、NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」を見て、ウィスキーを知っている小学低学年の児童もいそうだが。その彼、何事も経験だという事で大学生時代に「肉体労働系」のアルバイトをした。そこでの休み時間に「にいちゃん、T大なんだって。頭いいんだなぁ~。小さいころから賢かったんだろう?」という、「この道一筋です」っていうおっちゃんの問いかけに、真顔で、「ハイ」と答えたという。どうやら彼の辞書には謙遜という文字はないらしい。やっぱり、うちの学生に「爪の垢」を煎じて飲ませるのはやめておこう。(プロフェッサーXYZ)
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