2020年 10月 29日 (木)

「死ぬ気で仕事しよう!ただし、1日8時間以内でね!!」 「ブラック企業は生き残れないパート3」

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   今回は、過去2回にわたり紹介してきた「ブラック企業はもはや生き残れない」のテーマの最終回。初回に触れた4つの柱のうち、「3:ワーク・ライフ・バランスを実践し、充実した人生を愉しんでいるイクメンたちの共通点」と、「4:今日から具体的に、何をどうしていけばいいのか?」について考える。

「ワーク・ライフ・バランスを重視した生活」とは?

お帰りなさ~い
お帰りなさ~い

   柱「3」に関わる「ワーク・ライフ・バランスを重視した生活」というと、あなたはどのような生活スタイルをイメージされるだろうか。大学講座などに出講時、同様の質問を学生にしてみると、概ね

「仕事はテキトーに終わらせ、早く帰って自分や家族との時間を何よりも大切にしている」

という印象を抱いている人が多いようだ。確かに、ブラック企業勤務時代の私も同じような考えであった。

   しかし、私自身がブラック企業のブラック労働から抜け出し、自らもイクメンとして育児にも関わっていくと心に決め、ワーク・ライフ・バランスを実践していくにつれて、実態は全く異なることに気づいたのである。それは...

ワーク・ライフ・バランスが実現するのは「楽しい」が、決して「楽(ラク)」ではない!!

ということだ。では、なぜ「ラク」ではないのだろうか。

   それは、日本の労働環境の特異性かもしれない。本来そうあるべきではないのだが、ワーク・ライフ・バランスは「組織から与えられるもの」というよりも、「自らの力で勝ち取るもの」という実態になっているからだ。

   もちろん、組織側は「働きやすさ」をアピールしたい。したがって、「当社は育休・産休制度が整っています」とか「ノー残業デーを設定しています」などと打ち出す会社が多いのだが、「制度が整っている」ことと、「制度が使いやすい」ことはまったくの別問題だ。実際、

「たしかに『残業するな!』とは言われるようになったが、業務量は変わらず、効率的な仕事の進め方や仕組みがあるわけではない。結局、残業しまくって業績がいい人だけが評価される構図は変わらない」
「育休・産休や時短勤務制度はあるが、『制度を活用すると出世コースから外れる』ことが暗黙の了解になっている」

といった声はよく聴かれる。制度が存在しているのであれば、それを利用することは労働者の権利であるはずだが、使えない制度は存在しないのと同じだ。本来誰にとっても使いやすいものでなくてはならないが、残念ながら本来の目的に沿っていないところも一定割合みられる。

新田 龍(にった・りょう)
ブラック企業アナリスト。早稲田大学卒業後、ブラック企業ランキングワースト企業で事業企画、営業管理、人事採用を歴任。現在はコンサルティング会社を経営。大企業のブラックな実態を告発し、メディアで労働・就職問題を語る。その他、高校や大学でキャリア教育の教鞭を執り、企業や官公庁における講演、研修、人材育成を通して、地道に働くひとが報われる社会を創っているところ。「人生を無駄にしない会社の選び方」(日本実業出版社)など著書多数。ブログ「ドラゴンの抽斗」。ツイッター@nittaryo
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